2020/01/20

工夫が必要かも──江東区成人式

2020.1.13【東京都】

 今年の成人の日は、隣接する江東区成人式会場へ。


江東区成人式(ティアラこうとう)

 江東区成人式の会場とされるティアラこうとう(江東公会堂)(1994年旧江東公会堂を改築)は、区立のコンサートホールで、オーケストラ公演、バレエ、演劇などに使用され、テレビ朝日「題名のない音楽会」の収録も行われるそう。
 目の前の新大橋通り地下を都営地下鉄新宿線が通るため、防振対策として厚さ約1m、深さ約35mの地中壁を設置し、防振ゴムで絶縁しているとのこと。
 愛称は一般公募によるもので、ティアラの響きは良くても公会堂とは結びつかないようにも……(確かに建物正面は曲線ですが)

 会場は猿江恩賜公園(以前は、江戸幕府〜明治政府貯木場)に立地するので、いい場所柄と思っていましたが、公園を散策する新成人はほとんどおらず、会場前の狭い敷地に滞留し続けます。久しぶりの再会で話が弾むと動けなくなりますし、その場で顔を寄せ合いスマホで記念撮影が主流ですから、背景を意識する年代の古さを思い知らされます……
 キンキラした着物や帯が多い背景には、景気のよさを実感できない状況ゆえ、次世代に明るい時代を築いてほしい、との期待が込められているでは。選ぶのは本人でも、出資者である両親・祖父母等の思いを無視できないところに、家族への感謝が示されるようにも……


 会場付近で暴れる姿は目にしなかったが、裏手には割れた酒瓶がありました(式典後に酒を飲みたい、気持ちもわからないではないが)。
 大騒ぎする輩がいた江戸川区、小さく発散する江東区と、都心に近づくにつれ行儀がよくなる傾向ですが、神奈川県の中心である横浜の会場では爆竹騒ぎがあったそう(中華街も爆竹でにぎやかだったのか?)。
 大人の扉を開いたばかりの新米ですから、若者の関心を引く催しでリードできれば、社会人意識の芽生えを後押しできそうとは思うが、そこまで甘やかす必要があるのか? とも。


水上アスレチック(横十間川親水公園)

 ティアラこうとう脇の横十間川と、荒川ロックゲート方面に続く小名木川の交差点には、小名木川クローバー橋が架けられています。
 右は、付近の水上アスレチックにある水辺を渡るGOGOロープですが、足下に張られた保護ネットは半分水に浸かっています(暑い季節には水遊びしていそう)。
 子どもたちの「やりたい!」と思う動機は、「おもしろそう!」に支配されるので、落ちたら寒いなど考えずチャレンジしていきます。失敗から「怖さ」を学ぶとすれば、どんどん失敗すべきと思うも、ケガしないように……


扇橋閘門(こうもん)

 地盤沈下により西の隅田川より東の荒川の方が低いため、東西の川を結ぶ水路では水位差を調節して船を通航させる必要があります(通航無料)。大きな船や混雑時の安全のため、有効幅員11m、有効延長110mの大きな施設となっています。
 寒い季節は船の往来は少ないが、水路沿いに桜並木が整備される場所が多いため、花の季節には多くの船が行き交います(右は小型の遊覧船)。船から見上げる花の光景は圧巻でしょうし、そんな季節を心待ちにして、寒い季節を乗り切らねばと(暖冬とされますが、寒さに弱くなるとこれでも十分寒いと)。


東京都現代美術館(都立木場公園 内)

 東京2020公式アートポスターが展示される美術館(1月7日~2月16日)に立ち寄りました。
 オリンピックのポスターといえば、1964年東京オリンピックポスターの強烈な印象が残るので期待したものの、イメージとはまるで違う作品群が並んでいます。
 主催者側は宣伝対象を広く設定するため、前回のシンボリックな「アイコン」ではなく、多様性を表現する20点の作品を並べますが、オリンピッックを想起できないものばかり…… 多様(バラバラ)な主張を並べてしまうと、まとまれなくなるのでは?(「ONE TEAM」の流れに逆行するようにも)
 右は、もっともナメていると感じた作品。


追記──チバニアン(ラテン語の「千葉時代」)正式決定!

 これは地質学上の時代名で、約77万4000年前~12万9000年前の地層研究にもっとも優れた「国際標準模式地」として、千葉の地層が認定されたことになります。日本では初めてのこと。
 日本列島には様々な時代の地層が分布しますが、火山からの噴出物に広く覆われるため確認できる場所が限られています。そんな環境ながらも「比較的新しい地層なら可能性があるかもしれない」と、大学の授業で耳にするも「ふ〜ん。でも無理そう」と聞き流していたような気がします。
 これが、千葉県市原市、地質学への関心を高めるきっかけになればと……