2014/06/16

旧街道が住民のより所──千住大橋

2014.5.31【東京都】──「隅田川を歩く_12」


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 毎年突然発表される「梅雨入り」は、時節柄仕方ないとあきらめ気分でも、豪雨による幕開けには気分が重くなります。
 この日は梅雨入り前ながら熱中症搬送者が多数出る陽気で、歩きながら今年初めて膝裏など足の汗を自覚しました。


千住大橋(Map)


 徳川家康の手で隅田川に最初に架けられた橋が「大橋:千住大橋」とのこと。幾度もの改修により、江戸期300年間一度も流されなかったとは見事(明治18年流出)。
 当時の江戸は爆発的に人口が増え、住宅需要の高まりから橋のたもとには材木商が軒を連ねたそうで、現在でも名残が感じられる場所です(芭蕉もこの橋を渡った)。


中央卸売市場足立市場(Map)


 北千住側にある足立市場は都内唯一の水産物専門市場ですが、マグロや鮮魚の扱いは少なく、半分以上は冷凍品や加工品という品目からその性格が理解できます。
 築地はそう遠くないにしても、みんなで押し掛けたらパンクしてしまうので、保存可能な商品は各地の市場で売りましょう、という場のようです。
 われわれが寝ている間は活況でしょうが、昼過ぎには食堂も閉店しその後は閑散とする空間を、何かに活用できないか? と思ったりします。


旧日光街道周辺(Map)


 市街地で現役の「竹材店(さおだけ〜、の声を思い出す)」や、竹の若葉(上は源長寺)を見かけ、竹つながりで「尾竹橋」の由来を調べてみると、ルーツは以前あった「尾竹の渡し」で、その「お竹」とは付近にあった茶屋の看板娘の名前、とあります。
 そんな由来でいいの? と思うも、「これホント!」と言いそうな土地柄なので納得しちゃいます……(竹材の縁は見当たらない)


 派手なのれんと目が止まったものの、周辺の銭湯にも同じものが下がっています(サッパリできそう)。
 付近の銭湯に牛乳石鹸が配ったらしいので、今後のれんの分布域をチェックしながら歩こうと思います。

 「ゆ」の字は銭湯の顔なのに、以前お世話になった浴場に下がるのれんを思い出せません。
 その一方で、統一戦略である黄色い風呂桶の「ケロリン」には、イコール銭湯の郷愁をすりこまれました……

 右は氷川神社境内にある弁天様で「江嶌神社」とあるのは、江ノ島の弁天様を祭ることによります。
 まだ北千住の中心部ではないためか緑を多く目にします。旧日光街道沿いに寺社が多いこともありますが、現在でも「旧街道ありき」と、街道を中心とした町づくりを受け継ぐ姿勢に拍手を送りたくなります。
 それは裏通りも同様で、「町の形」を継承しようとする取り組みのようにも感じられます。
 お年寄りが暮らしやすい町に必須の介護施設も狭い裏路地にあり、右の「散歩がてら」気軽に立ち寄れそうな立地には、さすが下町の配慮! と、勉強させられます。

 そんな町中に、魔が差したかのような東京芸術センター(足立区と日本芸術センター)の高層ビルには、「黒澤明 シネマシティ:シネマ ブルースタジオ」(黒澤さんの名は冠だけ)との映画館があり、現在ルイ・マル監督特集で『死刑台のエレベーター』を上映中。
 いわゆる名画座でも、ニュープリントフィルムをスクリーンで観られる施設で(DVDのデジタルリマスターもスゴイが)、「1本 1,000円」です(以前の名画座は3本立 300円)。
 ガツガツ観たい時分と、ゆったり観たい気分は違うが、「映画は劇場で観て楽しむもの」には変わりないはずです……


追記──2014 FIFAワールドカップ(ブラジル大会)開幕

 開幕戦のネイマールのゴールは決して美しくないも、開催国の意欲が込められたもので、乗ってしまうとブラジルの勢いを止められないのでは? と、盛り上がります。
 6月15日、日本初戦後の山手線で「青い服」が目についたのは、「負けても渋谷は大騒ぎ」の連中だったのか?
 負けても「お祭り」の意識ならまだしも、ただ「騒ぎたい」連中が集まるのでは迷惑な「集会」へ苦情が殺到しそうです……

 個人的提言──テストマッチのように、3点取られても「4点取ることを目指そう!」。
 4点取って負けたなら仕方ないと、選手もサポーターも納得できるのではないか?
 それくらい思い切ってやって欲しい! と期待します。

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