2014/03/10

東京タワーは日本の「へそ」──赤羽橋

2014.2.22【東京都】


麻布狸穴町(まみあな)周辺(Map)


 この地名は何と読むのか? との動機で足を運びました。
 まみ()とはアナグマの意味のらしいも、容姿が似ているためタヌキと混同され「狸」の字が当てられたようで、本来の意味から外れるも概要は伝わりやすい、と。
 現在も、三鷹の大学キャンパス内にアナグマが生息する様子を、NHK「ダーウィンが来た!」で興味深く学びました。
 江戸時代にはアナグマや狸に加え「古狸:老練の狸で人を化かす」も生息した(?)とされる周辺は、何とも楽しげな地域に思えます。

 上は元郵政省庁舎で現在「日本郵政グループ飯倉ビル」とされる、存在感のある建物。


 郵政省ビルの斜め向かいに、勝手にクリミアを制圧するロシア大使館があり、その裏手の丘陵地斜面に面した場所に、上写真の会員制社交クラブ(って何?)「アメリカンクラブ」(リンク先に動画)があります。
 見学もできないわたしに関係ない施設なので、存在を知ったことで十分ですが、近しい人物は、高倉健、石原慎太郎、長嶋茂雄氏レベルとのこと……

隣接する以前海まで見渡せた丘陵地に、「日本経緯度原点」がひっそりとたたずみます。
 以前この地にあった東京天文台は(1888年:明治21年〜1924年:大正13年)三鷹へ移転します。アナグマの生息地と天体観測に適する環境は、似ているのだろうか?


 日本のへそとしては無防備なモニュメントのように見えますが、東日本大震災などで高さ・位置の変動を受けた際でも、ここを基準として変動前後の比較・補正が行われるため、原点にはさほど厳密さは求められません。
 映り込む絵から視線を上げ、間近の東京タワーは日本の「へそ」だったのか? と、また違う感慨で見上げることができました……


右は、狸穴と稲荷大明神(キツネ)の取り合わせが面白い「狸穴稲荷大明神」の鳥居。
 周辺の谷地には、けもの道のような細い路地が健在で、区画整理せずに新しい住宅が建てられています。
 高台に暮らすの富裕層(?)には見下す表現がありそうと思えば、水上滝太郎『山の手の子』にその情景が描かれています。
 でもいまの人は気にしませんから、新しい「狸穴意識」を築くことでしょう。


麻布永坂町(Map)

1962年の住所表示変更の嵐を、港区では麻布狸穴町と麻布永坂町の2つだけが生き延びました。
 一帯には、古くからの名士所有と思われる広大な区画の建物が並び(ブリヂストン美術館永坂分室など)、そんな方々が町名変更に異議を唱えたためとされます。
 そこには、松山善三(映画監督)、高峰秀子(女優)夫妻の名もあるらしく(石橋家の隣人)、師匠である木下惠介さん(映画監督)も晩年近所に暮らしたとのこと(高峰さんが面倒を見たのでしょう)。

 右の道路脇に残される「永坂町町会」と記された古い電灯柱にも、そんな思いが宿っているのか? と思ったりします……


追記──Mac BookPro に続きiPod nano 購入

 旧iPodのディスク容量も余す現状から、同容量ながら体積5分の1程度のiPod nanoを選択しますが、スリム軽量化の弊害で「小さすぎて使いづらい!」印象があります。
まだ現役でも旧iPodも10年選手なので、周辺機器の転用はできず全交換です……
 以前旅行で使用した、車内のiPodからFM電波を送信し、カーラジオで受信する機材も使えなくなり、沖縄のキャンプ瑞慶覧(ずけらん)付近で遭遇した「強力な妨害電波」の存在を知る手だても失われます(現在はケーブルで接続)。
 周辺機器の購入は2度目なのでワクワク感はないも、揃えなきゃという「義務感」を植え付けたiPodは、ライフスタイルに浸透する見事な提案だったようです。
 ですが、新しい「Lightning」コネクタに対応する周辺機器はまだ出回っていないので、しばらく待った方がよさそう……

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