2014/07/07

モヤモヤし続け数十年……──綾瀬

2014.6.28【東京都】──「隅田川を歩く_15」


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 近ごろ首都圏の私鉄各線では、地下鉄および反対側路線との相互乗り入れを戦略としますが、東急東横線〜地下鉄副都心線の乗り入れでは、2013年度JR渋谷駅の乗降客数が3位から5位に下がり収入も減少の発表に、その威力を思い知らされます。
 便利・不便は人それぞれでも、神奈川県育ちには見慣れた小田急線(地下鉄千代田線〜JR常磐線)や田園都市線(地下鉄半蔵門線〜東武伊勢崎線)の車両を、北千住駅付近で目にする違和感に「アウエー」を実感します。
 小田急線〜千代田線の直通運転は1978年に始まり、見慣れない「綾瀬行き」を目にした際、おそらく神奈川県綾瀬市(交通情報で耳にする「綾瀬バス停付近」の地)との混乱から「モヤモヤ」がはじまったようです。
 そんな数十年来の「モヤモヤ」を解消しようと、足を伸ばしました。


東京武道館〜東綾瀬公園(Map)


 上野発の常磐線快速は北千住まで各駅に停車し、その先は各駅停車との複々線となります(中央・総武線と同じ。場所的に近い総武線快速と各停に例えないところが神奈川育ち)。
 乗り換えで降りた北千住駅ホームの列車案内には各停が見当たらず、各停は当駅から乗り入れる千代田線が受け持つシステムを知らない初心者はオロオロしてしまいます。
 隣の綾瀬駅は各停停車駅ながら、地下鉄の終端(車両基地へ向かう支線に北綾瀬駅がある)のため印象に残ったようです。
 上の東京武道館は、裏側までいかつい姿です。


 駅に降り立った第一印象は、高い建物が少なく空が広い「練馬に近い?」というものでした。
 荒川をはさんで隣接する北千住に漂う下町の空気感とはまるで違う、新興住宅地が広がります。
 その理由は、1930年(昭和5年)に完成した荒川放水路(隅田川の氾濫を防ぐバイパス)のルートが、当時の市街地外側に引かれたと考えれば分かりやすそうです。
 湿地帯を整備した江戸期以来、昭和初期まで農地だったようで、時折歴史のありそうな農家の屋敷を見かけます。
 同じ農地でも高台の練馬とは違い、付近では水はけに頭を悩ませたことでしょう。
 雨上がりの野球場を整備する右の彼は、明日に備えるグラウンドキーパーとしたら、何と素晴らしい施設!

 本編の緑地や水路は東綾瀬公園の施設で、以前「日本一汚れた川」とされた綾瀬川近くに整備され、現在池ではカワセミも見かけられます(大きく撮れず不掲載)。
 水質浄化の成果にしても、都内で見かける場所が増えたのはカワセミのたくましさという気もします。

 北綾瀬駅付近の「しょうぶ沼公園:右」や堀切菖蒲園も近いことから、以前は水郷のような景色が広がっていた様が想像されます。
 時期が遅く花はほとんどありませんでした。
 
 右は以前の農業用水を整備した「八か村落し親水緑道」で、各家の玄関に架ける橋まで整備する姿勢から、本気さが伝わってきます(写真にはない)。
 いい施設ながら唐突に途切れてしまう(下水に流れ込む)のは、町中では仕方ないのか?
 以前暮らした武蔵小杉にも旧用水路を整備した緑道があり、どこまで続くのかと歩いてみれば、いつの間にか下水の中でした……



首都高速 加平インター(Map)


 近ごろ利用しないので忘れていましたが、首都高速の加平インター(上)は大橋ジャンクションのような構造物でした。地図上の2つの渦巻きは「バカボン」のようです……


 のどかな住宅地の玄関口である駅前で、エグい配色の飲屋街を見かけます。
 オヤジたちには、下町の下(しも)狙い的な品のない装飾が受けるのか?

 暮らしやすそうに見える綾瀬の町を生み出したのは、荒川ではないだろうか?
 川をはさんだ北千住の下町側と綾瀬の新興住宅地側が抱く、互いの「川向こう」意識のギャップを和らげる、緩衝地帯の役目を果たしているように思えます。
 そこには、皆が下町暮らしを好んでいるわけではない、の主張があるようにも感じました……


追記──ザッケローニ氏、離日

 前週まで「ザックジャパン」と応援した元監督が、大会期間中に日本を後にしました。
 結果がすべてのプロの世界ですから、早々の退散は当然とされるのでしょう。
 長谷部、内田選手が見送る姿には、指揮官ではなく同士と別れる「男の姿」が感じられ、響くものがありました。
 就任時から「日本にフィットしている指揮官」の印象があり、期待感を高めてもらったのですが…… お疲れ様でした!


追記──父が壊れました……

 先月、肺に水が溜まる症状改善のため入院したところ、暴れるため個室(独房)に移され拘束帯で縛られるも(その時点で「要介護申請をした方がいい」と)、映画『パピヨン』『大脱走』のスティーブ・マックイーンばりに、すり抜けようと闘志を燃やすため薬漬けにされてしまい(他に押さえようが無い)、家に戻ったら話も通じなくなりました。
 付き添う母のヘルプでわたしも一晩泊まりましたが、続けられるものではないと、病院に任せるしかありませんでした。
 テレビ等で目にする「食べたことを忘れる←ではなく、口を動かしてないと落ち着かないらしい」や、「行動目的を忘れる:衝動を落ち着かせると、その目的を忘れる」など、明らかに脳内の「線」が切れている印象です。
 改善の兆しもあるらしいが、経過観察という状況です……

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