2015/10/19

動物も活発な季節──Ueno Zoo

2015.10.3【東京都】──「神田川を歩く_39」

 この日は、パンダの写真だけ撮り別の場所を歩くつもりが、動物にも過ごしやすい季節のようで活発に動き回る様子が楽しくて、ガキのように食いついちゃいました……




国立西洋美術館


 本美術館の設計は、スイス・フランス国籍を持つル・コルビュジエによるもので、現在フランスでは「ル・コルビュジエの建築と都市計画」の世界遺産登録を目指しており、その援護射撃のため周辺だけで(?)気運を盛り立てています
 東京の世界遺産が「小笠原諸島」だけなのは、地方の活性化を優先するため海外観光客の多い東京は自粛しているようです(近ごろではホテル予約が困難らしい)。
 でも、東京が世界に誇る文化って浅草(下町)くらいか?
 上は、ロダン作 『カレーの市民』。


 上野動物園表門前にパンダポストがあります(子どもの姿が欲しかったが…)。
 一般的なポストにペイント+耳を付けただけですが(しっぽもあるらしい)、ここに投函すると「パンダ+西郷さんの消印」を押してもらえるとのこと。
 パンダのレンタル料は年間1億円以上とされますから、上野周辺からの話題発信が求められても、比較される初来日フィーバーの再現は望めません。
 でも、パンダを目にできる国は少ないようで、外国人旅行者が多い様子から健闘しているようにも(ここでも外国人頼み?)。


上野動物園

 パンダ舎の行列は5分程度で、見学場所でも渋滞せず「立ち止まらないでください」の声もありません。
 それは、見学者の側に「ゆっくりできない」意識を植え付けた、園側の管理戦略が浸透した成果? とも。
 ですが、立ち止まらないと写真は撮れないので後方から狙うと、やはり人影がかぶります。
 右の彼女はこの後、室内に入ってしまったので、一番まともな写真を。


 2008年リンリンの死亡で、日本が所有権を持つ個体は不在となり、現在はすべて中国からの借り入れとなります。
  2011年シンシン(メス:上)とリーリー(オス:右)が来日しますが、東日本大震災の影響で公開日が変更になったとのこと。
 以前のフィーバーはどうかと思うが、目の前で笹を食べる姿には、やはり目を細めてしまいます。
 可能な限り生息域環境の保全を願うも、中国という国は、内と外で顔が異なりそうな面に不安を覚えます。

 こんな姿が見たかった! スマトラトラの精悍な勇姿。
 休む間もなく運動場をノシノシ歩き回り、見学者が群れる大きな窓に迫ると、皆よけてしまう迫力があります。
 これまで目にしたのは、エサを巡る小競り合い程度で、これほど活発に動く姿は初めてという気がします。
 「エサはまだか!」と催促しているの知れませんが、そんな姿に見学者は大喜びですし、この興奮状態にエサを与える場面は迫力がありそうです。


 その後食事中のゾウに会い、動物園側は演出として食事の時間を調整しているのでは? と感じます。
 食事を三度とする人間も、目の前にエサがあれば間食するように、動物もエサを目にした際の行動は活発になります。
 エサやりのタイミングが調整可能な動物なら、分割して与えれば開園時間内に何度か食事の機会に出会えそうです(飼育係は大変そうですが)。
 そう感じたのも、動物たちが活発に動き回る季節柄かも知れません。


 食後の昼寝中らしいカピバラは、こんな姿でも見学者を満足させてくれます。
 穏やかな性格のためペットとして人気があるらしく、エサは牧草、木の実や樹皮ですが、動物園では主客とも退屈しないよう、食事に時間のかかる青草を与えるらしい。
 アマゾン川流域に暮らしあたたかな場所を好むので(温泉に入る絵)、日当りのいい場所を柵の近くに配した設計は見事、と感心です(勘違い?)。

 ゾウやキリンのように、シンボリックな特徴を持ちながらも、サイの姿は写真を含め目にする機会が少ないと。
 体毛が無く、動物の中で最も硬いとされる鎧のような皮膚から、ルーツは恐竜か? と調べると、「恐竜は絶滅したので恐竜を祖先に持つ生物はいません」との、子ども電話相談室のような回答は、そう考える人が多いためか。
 15時過ぎの食事を終えると、動物たちは「あとは寝るだけ」と、室内に入る扉の周辺をうろつき「早く開けろ」と催促する様子が見られます。
 右は「アンコールしてやるから早く入れてくれ」と、サービスをアピールしているようにも……

 動物園をひとまわりし親がひと息つく頃合いに、「もう終わり」と感じた子どもが「帰りたくない」と粘ろうとする姿は、自分のガキ時分にも思い当たるような気がします。右は、見知らぬ間柄の「帰りたくない」二人が共闘を組んでアピールする姿。
 その状況で親が発する「また来よう」という空約束に即効性はあっても、親もガキ時分に経験したであろう「うそつき」という印象を、植え付けかねません。
 しか〜し、ガキってのは結構たくましく、その言葉を引き出せばそれをネタに「ねだれる」との思いから、「とりあえず引き下がるか」と、取引を画策しながら知恵を付けていくのかも知れません。

 混雑する園内を歩き、動物が近づくのを待ち、「こっちも見たい!」と動物園を堪能し、自身でも「また来よう!」と思う楽しい時間が過ごせました。

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