2017/06/12

点在する緑に誘われ──上野毛

2017.5.27【東京都】──「谷沢川を歩く_2」

 上野毛に抱く高級住宅地のイメージは、多摩川に面した見晴らしのいい場所だけのようで、谷沢川周辺に農地が点在する光景こそ世田谷らしさと……




 鳥居の外から、女性が木に手を伸ばし「反省」するように見えたのは、右のこぶに祈る姿だったようです。
 社殿前の目立つ場所にあるため、参拝者が触れながら祈るようになり、願いが成就した方々の声を受け「一福の松」と命名されます(踏み台も用意されている)。
 人の勝手な思い込みとしても、「パワー」が秘められていそうな特異なモノに、願掛けしたくなる気持ちは理解できます。
 触れていると穏やかな気持ちになるため、わたしも次第に「反省ポーズ」のように……(やってみれば分かると思います)



 ここは以前の屋敷林で、周囲の人からその名で親しまれます(高橋五郎衛門の名に由来)。
 地主と小作の関係(?)とすると、明るい農村ではないかも知れないが、右の姿となるまで樹木を維持し市民緑地に提供する姿勢は「五郎様」の尊称にふさわしく、先祖の思いを受け継いでいるようにも。
 隣接する不動産物件は売りとして(?)「フォレスト○○」の名称を使用しますが、いまどきは「虫が多そう」と敬遠されるのでは。
 以前の用賀は郊外でしたから、付近にあっても不思議はないが、森が丸ごと残される姿には驚きました。


田中橋付近

 谷沢川は、高速道下の田中橋から開きょ(OPEN)となりますが、以前よく足を運んだ瀬田温泉 山河の湯(2013年閉館)への道ながら、♨︎気分だったようで記憶にございません。
 元々流れは小川程度で水量が少ないため、水質悪化防止策として仙川からの送水が右付近で合流します。
 下流の等々力渓谷は観光地のため、イメージアップに向けた水質改善は、サクサク進んだのでは?

 高速道からの音は一定ではないため、車が飛んでこないかと……(想像を超える事故でした)



 点在する高い木を目印に歩いていると、気になる緑に誘われ川から離れてしまい、なかなか前に進めません。ですが、そんな高木や生産緑地が多く残る様子を確認できたことが、今回の収穫と言えそうです。
 付近は、野原を開墾した耕作地から野良田とされますが、田舎っぽい響きが嫌われ玉川仲町〜中町の名称に。
 以前訪問した、兎々呂城(とどろじょう)跡にある東京都立園芸高校に近く、水路は確認できないも湧水が点在したらしく、日当り抜群の土地は耕作に適したようです。




 公道上に装飾の屋根をかけて文句言われないの? 当駅最寄りの多摩美術大学関係者のデザインかと思ったら、安藤忠雄氏によるそう(彼の学歴は高卒)。
 2008年急行運用の際に上り通過線が新設され(各駅停車を追い抜く地点は旗の台駅だけだった)、09年(通勤に利用したくない)田園都市線との直通運転が始まります。混雑緩和策として等々力駅を地下化し追い抜き地点を拡充する計画らしく、目蒲線→目黒線(東横線のバイパス)のように、田園都市線のバイパスとなる通勤線を目指すようです。


 谷沢川は上野毛駅近くからのどかな田園の流れが一転し、急傾斜となり等々力渓谷へとなだれ込みます。以前の谷沢川は、現在の等々力駅近くに始まる流れでしたが、湧水の力による谷頭侵食により上野毛駅方面まで浸食を進めたとされます。
 部外者は、浸食の進み方をもっと観察したいと思うも、宅地を浸食されては困る自治体が川岸をコンクリートで固める様子に、「住民の暮らしを守る取り組み」が見えます。
 上は渓谷近くの建物。


追記──2017世界卓球選手権ドイツ大会 混合ダブルス優勝で抱き合う二人

 日本勢48年ぶりの金メダル獲得の快挙は見事で、男女ペアの日本人選手がハグする姿(って記憶にない)にすがすがしい印象を受けました(吉村真晴選手 23歳・石川佳純選手 24歳で、佳純ちゃんの方がお姉さん…)。
 これから流行りそうだし、あの姿を目指して頑張るアスリートが増えれば、きっと強くなれそう? とも 。
 今大会の若手躍進は長期的な強化・育成の成果とされ、ここまで牽引してくれた福原 愛ちゃん(28歳)に、「お幸せに!」と引導を渡すタイミングを、若手は狙っていたに違いない! 下克上的な世代交代が実現する競技は、将来に期待できそうです。

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