2014.7.5【東京都】──「隅田川を歩く_16」
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旧山谷(現在:台東区清川・日本堤・橋場、荒川区南千住)(Map)
泪橋は、江戸時代の小塚原刑場(現南千住駅付近)に向かう処刑者の「この世との別れの場」に由来します(漫画『あしたのジョー』では橋の下に丹下段平のジムがあった)。
大井競馬場近くにあった鈴ヶ森刑場付近にも、「泪橋:立会川に架かる」とされる橋があります。
南千住駅南側は下町ながらも、飲食店では国際観光都市のような英語や中国語の表記を目にします。
それは、旧山谷地区に並ぶ簡易宿泊施設(素泊専門で日雇い労働者が暮らす「ドヤ街:宿以下の意」)で、FIFAワールドカップ日韓大会(2002年)以来、バックパッカーなど外国人旅行者の利用が増えたことによります(右写真にも英語案内がある)。
野宿NGの都心では、安い宿に集まるは当然か?
右の「玉姫稲荷神社」近隣には、靴・ベルトやカバン等の革製品を扱う業者が多いため、境内で「こんこん靴市」が開催されますが、「古靴供養」では山積みの古靴を焼くと聞き、鼻が曲がっちゃいそう、とも……
トップページのジョーのパネルは境内に置かれたもので、物語に神社も登場したのか?
隣接の玉姫公園を占拠する「ホームレスの住居群?」は、しっかと根を下ろしている様子で、ブルーシート小屋の登記や住民登録をしてそうなふてぶてしさがあります。
山谷の暗いイメージは、江戸時代の千住宿外れに並ぶ「木賃宿(きちんやど):木=薪代で宿泊させた最低レベルの宿」に、住所不定の労働者が集まることに始まります。
加えて戦後の被災者テント村設置以降、寄せ場(日雇い労働者の滞在場所)とされるなど、意図的な政策により「吹きだめ」のような役割を押し付けられてしまいます。
現在は野蛮なイメージは無く右を撮る際、たむろするオッサンが「あんたTBSじゃないの?」と言い寄って来るも、右写真を見せたら静かに引き下がるレベルです。
実はその前に遠くから彼らを撮りましたが絵にならず、構図を選びたかったのですが近づくにつれ、昼間から酒を飲む連中を撮って楽しいか? と、やめました。
とはいえ、わたしも以前の徹夜明けには、朝から家で酒飲んでいたっけ……
同様に寄せ場とされる横浜寿町よりも、下町の空気感を持つこちらの方が落ち着ける印象があるので、その際にはこちらを選びそうです……
右の「いろは会商店街」では、ジョーを町おこしキャラクターとし「あしたのジョーまつり」などを行うも、イベントでは動じないほどの落ち込み様です。
アーケードは立派ですし、せっかく外国人が近くに来ているのだから、「世界のドヤ街ネットワーク」など、広がりを持つ継続可能なアピールができれば、笑い飛ばせるような明るさが戻るかも知れません……
『あしたのジョー』のテーマはハングリー精神と思うも、極端な二極化社会とされる現代に、身ひとつで底辺から上を目指す精神は生まれるだろうか? そんな状況だからこそヒーローの誕生を応援したくなるのです(わたしは、○村田諒太、×亀田一家です)。
『巨人の星』『あしたのジョー』連載当時は、漫画といえば「少年マガジン」でしたが、漫画禁止の家なので歯医者の待合室で治療後も読んでいました。
テレビ版は見ておらず、印象にあるのはキャラクター(力石徹、カルロス、小さな女の子)だけです。
右のお嬢さんとの関係は覚えてないが、このツーショットはとてもいい雰囲気です。
あまり撮らなかったジョーが本編の軸となり、急遽不採用写真から切り抜いたため、拡大するとNGなのでちっちゃくなりました……
追記──台風接近に向けた「特別警報」発表
大型の台風8号接近の前に、初めて「命に危険が迫る異常事態」とした警報は、これまでの教訓を生かした判断と受け止めました。
「空振りでもいいから、危険をアピールする」という姿勢が「防災意識」を高め、お年寄りの「雨が降る前に避難した」の行動につながります。
過去の被害レポートは「一瞬のうちに」「みるみる間に」が圧倒的ですから、事前に逃げるしかありません。
重大な危険が迫った際は社会活動をストップさせ、社会全体で被害軽減に取り組めるような枠組みや啓蒙の重要さを確認できた気がします。
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