2013/07/15

暦は文化と実感する──上野御徒町〜本郷三丁目

2013.6.29【東京都】──大江戸線を歩く_8

 今年は梅雨明けが早く、セミの羽化までは静かな猛暑が続きます。
 体を暑さに慣らそうと歩く際も、クラクラしますからお気をつけて……


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黒門小学校(Map)

 「上野黒門町:寛永寺の総門(黒門)周辺で、幕末の上野戦争(旧幕府軍と新政府軍の戦い)の激戦地」の名が気になっていましたが、現在上野1〜3丁目と改称されるも、黒門小学校にその名が残ります。
 震災復興小学校(昭和5年竣工)として再建され、現在も使用される校舎には地下防空壕が現存するそうです。

 上野周辺では山手線を境に、浅草側の復興小学校(下谷小学校小島小学校)は閉鎖され、湯島側のここが現存するには理由がありそうです。
 想像ですが、職人の町だった浅草側は社会変化の影響を受けるも、湯島側の商人や広小路周辺で働く人々は、時代の波に乗ることができた、違いかも知れません。


湯島天神(Map)

 付近にはられる「夏越の祓(なごしのはらえ)」ポスターから、1年前に訪れたことを思い出します。
 天神様(学問の神:菅原道真を祭る)に招かれたならうれしく、毎年の習慣にしようとの気持ちが芽ばえます。
 きっとそれが不信心者の「鰯(イワシ)の頭も信心から:信じたモノはありがたく思える」なのでしょう。

 昨年は神田明神で結婚式に出会いましたが、今回はここで出会います。
 「ジューンブライド」の季節ですが、神前結婚でも「六月の花嫁」に違いありません(右は神職と官女)。

 右が6月・12月の大祓(おおはらえ)に行われる「茅の輪(ちのわ)くぐり:茅の輪をくぐり厄をはらう」行事で、701年大宝律令(どんなゴロで覚えたっけ?)で宮中行事と定められ、天皇が輪をくぐり民の汚れをはらったそう。

 東京にも季節感を重んじる習慣は残されますが、伝統よりも「豊かさ」を選択する人や、流入者が多いためか、関心が低いことは確かです。
 実生活でも目安となる「夏至」「冬至」に近いことを意識していれば、祝日である「春分」「秋分」と合わせて、暦による「四季の行事」が整います。

 そんな行事を「子どものころからやってる」と聞くと、うらやましく感じたりする年ごろのようです……


文京総合体育館(Map)


 上は美術館かと思うような文京区「文京総合体育館:2013年4月オープン」で、ピッカピカです。
 プール利用料も2時間500円は相場的でも、一般的にセットとされる清掃工場は文京区内にはありません。区内のゴミは、新江東・中央・北(各区)清掃工場で処分されます。
 清掃工場を建てられない場所柄は理解するも、その代わりに「文京シビックセンター(贅沢過ぎとされた区役所ビル)を建てました」と思えたりするのですが……


東京大学(Map)

 右は東京大学の車両口「龍岡門:たつおかもん(旧地名に由来)」ですが、大学ではなく軍事施設門のよう。
 ここは初めてで、地図でほかにも未踏の「無縁坂」「鉄門」が目に入ったので、次回是非!

 右下のようなキャンパスの光景からは、TVドラマ「俺たちの旅:1975年」を想起してしまう年代で、自身の学生生活とは別のところに、そのスイッチはあるようです。

 今どきの東大キャンパスには、韓国語等アジア系の言葉が飛び交います。
 海外から優秀な人材を集めようと、東京大学が2012年にぶち上げた「秋入学移行計画」ですが、先日1年余りで「当面見送る」の発表がありました。

 社会の暦を変える大改革なので困難は予想されても、ここまであっさり引き下がるとは、ちと驚きです。
 おそらくプラス勘定をはじける企業・業種が集まらず、官僚・政治家のうま味も見込めなかったのでしょう。

 東大閥の影響力低下というより時期が悪かったと思うも、「景気は緩やかに回復しつつある」発表後の現在でも変わらないような気がします。
 もしその反対勢力が「暦」にこだわる意志を表したなら(入学式は春 など)、個人的には応援したい気持ちもありますが、世界の関心が「お金という現実」に向かう状況では、力なき抵抗勢力となりそうです……


 追記
 ソフトボール女子のワールドカップ(W杯)決勝で、日本が米国を破り優勝! の知らせが、短信程度の扱いです。ちょっとひどすぎないか?
 以前、世界のエース上野由岐子が途方に暮れる姿のドキュメントを見ましたが、扱いが小さくては応援の声も上げられません……

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