2013/08/12

メディアを支えるのは熱意──飯田橋〜牛込神楽坂

2013.8.3【東京都】──大江戸線を歩く_12

 国内最高気温記録更新(41度)、お見舞い申し上げます。
 最高気温40度超、最低気温30度超の呼び名が必要と思える暑さです。
 35度程度で「暑い」の表現はNG? と、感覚がおかしくなる気もしますが、汗っかきなので、つゆダクならぬ「汗ダクダクで!」歩くも、涼しげに見える周囲の人たちには何か秘策があるのか?
 まあ、夏は倒れない程度にたっぷりと汗をかいて、うまいビールを楽しみましょう!


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印刷博物館(凸版印刷)(Map)

 ここは凸版印刷運営の印刷に関する博物館で、雑誌等の仕事に携わって以来お世話になっており、期待なしの義理で(?)足を運びました。
 ですがここでは、印刷メディア(雑誌・書籍)の仕事は、送り手の「伝えたい」意欲と、受け手の「知りたい」欲求に支えられることを再認識しました。
 展示されるむかしの手作業には「根気あるなぁ」と感心するも、現在のわれわれも違う形の「根気仕事」を、せっせとこなしていることに気付かされます。
 各工程でさまざまな技術向上の恩恵を受けますが、それぞれ時代の条件下でよりいいものを作ろうとする「熱意」が、歴史となりつつあるのかと、納得するところです……

 ここには「トッパンホール」が併設され、この日開催のクラシックコンサートはソールドアウトの盛況です。
 客層は社員関連としても、インクのニオイだけの地に新たな文化を根付かせた功績は評価すべきです。
 右は意思伝達の表記(文字)をイメージしたオブジェ。


赤城神社(Map)


 神社の由緒は群馬県赤城山麓にあり、早稲田付近にあった社を太田道灌が1460年牛込台に移し周辺の総鎮守とされます。なるほど見晴らしのいい場所柄ながら現在は、再建のためドライに割り切った姿を呈します。
 社務所とカフェを納めた右奧マンションはいいが、ガラス張りの社殿への出入りは自動ドアで、右端の白い柱上のこま犬は、簡略化されたスフィンクスのような姿です。
 神社のデザインをマンションに合わせたように見え、ちょっと驚きました。

 これは「赤城神社 再生プロジェクト:2009〜10年」という、老朽化した社殿建て替えと、隣接幼稚園(少子化などの理由で閉園)跡地にホールやギャラリーなどの施設を併設するもので、グッドデザイン賞を受賞したそうです(定期借地権の期限後はマンションを解体し神社の杜に戻す予定)。
 マンションの入居者は氏子になる条件としても、神様がこんなにも「時代に迎合的」でいいのだろうか? という気がします(相当困っていたのかも)。


地下鉄東西線「神楽坂駅」北側周辺(Map)


 ずいぶん前ですが、東西線神楽坂駅北側の傾斜地にうらぶれた印象を抱いたことがあります。現在も地図からは、斜面の上下から伸びる櫛の歯のような道路が接合しない様が見て取れ、実態を目にしたく足を運びました。
 駅南側は、起伏のある丘陵地が外堀(中央・総武線)まで続きますが、北側には神田川に浸食された傾斜地しかありません。
 車が普及する前から傾斜地に民家が立ち並び、櫛の歯の先は斜面上からの整地と、斜面下からの整地との境界にあたり、生じた高低差のギャップが道を寸断したまま現在に至ります。上はその高低差を利用した「あかぎ児童遊園」。
 整備には付近全体の区画整理が必要なので、ちょっと大変そうです。

 付近で目にした物干し柱に『幸福の黄色いハンカチ』(1975年 監督:山田洋次)まで記憶が巻き戻されます。
 昭和の記憶がよみがえる飛び石も、昔のままに見えますし、路地入口の洋菓子店(右背後)は、以前は理髪店? らしき建物に暖色系の塗装をした姿が目を引きます(突き当たりが高度差ギャップの壁)。
 近ごろの飲食店では、ノスタルジックな演出が鼻につきますが、神楽坂には生活空間がそのままの姿で残されています。


袖摺坂:そですりざか(Map)

 案内柱はじゃまですがとても絵になる坂で、右の黒塀は景観に配慮した構造物に見えます。
 坂の多い町並みには、切り取ればドラマの舞台となる場所がまだまだ散在していそうです(背後は大久保通り)。

 柱の説明文には「両脇が高台と垣根の狭い坂道で、すれ違う人がお互いの袖を摺り合わした」とされますが、名無しの袖摺坂などいたるところにありそうです。
 ここで芸妓さんとすれ違った男の、誇張した自慢話しから始まったのでは? は、野郎的な想像です……


神楽坂(Map)

 短い路地でも京都に通じる空気感が好きな一画。
 近ごろ地域のトレンドは回帰趣向なのか、外装に黒を基調とする店舗が目につきます(江戸時代は防虫・防腐が目的でした)。
 むかしの真っ黒な町並みでは「看板」がたよりでしたが、目立たない看板(←意味あるのかい?)で隠れ家を演出する店も目につきます(←?)、ってまだはやり?
 店内を想像して歩くのは一興でも、値段を想像した途端、プツンと途切れてしまいます……


追記──今年の宮城は、楽天イーグルスにお願い!

 マー君は「開幕16連勝」ばかりか、年をはさんだ「20連勝」で「鉄腕・稲尾:西鉄ライオンズ 1956〜69年」に並び、その名前を引きずり出したのですから、大投手の称号まだでも、現在の「日本のエース」に違いありません。
 本調子の彼がWBCで投げる姿が見たかった気がしますが、きっと近いうちに大リーグで活躍してくれるはず。

 打撃好調の楽天は「このまま突っ走れ!」の応援を背に、プレッシャーで終盤コケそうな分まで貯金しておかないといけません。
 『あまちゃん:岩手』『八重の桜:福島』で盛り上がるも、はざまの宮城は「イーグルスにやってもらわないと!」は、選手たちが一番感じているはずです。
 あの社長は嫌いでも、このチャンスを逃さぬよう応援せねば!

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