2013/09/23

新宿アンダーグラウンド

2013.9.14【東京都】──大江戸線を歩く_18

 都庁周辺の地図を眺めるうちに、都営大江戸線開通に伴い整備された未知の地下道に目がとまり、久しぶりに「地下街を見まわらねば!」と、ビルの次は地下道です。

 ここで問題発覚! 地下道を表示する拡大地図を作成しようとしたら、近ごろGoogle Mapがバージョンアップしたらしく、来年で10年を迎えるマイiBookではもうついていけないようです(新しい地図を作成できない)。買い換えを考えねば……


より大きな地図で 大江戸線を歩く を表示

新宿中央公園付近:大江戸線 都庁前駅 A5出口(Map)


 新宿中央公園は高層ビル街のオアシスを目指すも、現在もホームレスのたまり場的な印象をぬぐえないため、環境改善への道筋として地下道を通したようにも。

 出入り口のベタな写真ですが、赤丸部分のパネルに「海抜32.7m」とあります。
 近ごろ自宅付近で見かけ、海に近い港区の取り組みと思いきや東京都のようです。
 これはとても大切な情報で、たとえば「海抜3m」表示の自宅前で地震に遭遇した際、10mの津波が予測されれば3階以上に上る(海抜3m+1階を約3m×3階=12m)心構えができますし、この場所で30mの津波が予測されれば(絶対に無いとは言えない)念のためビルに入るなどの回避行動がとれます(高層ビルの安全性は不明)。
 そんな情報チェックを習慣にすれば、緊急時に周囲のパニックを防げるかも知れません。


東京メトロ丸ノ内線 西新宿駅付近(Map)


 大江戸線都庁前駅(1997年開業)とほぼ同時期に開業した丸ノ内線西新宿駅(1996年)の間には、長〜い地下道が通されます。
 掘ればどこかにつながる場所柄で、ヒルトン東京ホテル、東京医大病院、新宿アイランドタワーなどへの接続出口があります(土曜日なので閑散としている)。

 右の階下左側は新宿警察署、新宿野村ビルに向かう通路で、新宿野村ビル〜損保ジャパン本社ビル〜新宿センタービルを経由すれば、西口のメイン地下道に通じます。
 都庁の新宿移転にともない、副都心整備に大盤振る舞いに見えますが、東京駅・大手町・有楽町周辺規模の町とするには、まだ時間とお金が必要になりそうです。

 下は、地下道終点の丸ノ内線 西新宿駅 1番出口。ここだけ見ると、パリかニューヨークか? の印象に驚きます。
 新しいらしくMapには未掲載です。

 新宿周辺の地下施設開発史をおさらいすると、1959年丸ノ内線、64年東口地下街、66年西口地下街、73年新宿サブナード、76年京王モール、80年都営新宿線、2000年大江戸線全線開通、08年東京メトロ副都心線開業の順に拡張されてきました。
 足で覚えた地下鉄出口を「A0」とか言われてもピンときませんが、ちゃんと規則があるようで、A:丸ノ内線の南側(高野パーラー側)、B:丸ノ内線の北側(紀伊国屋側)、C:新宿線開業時の三丁目周辺、D:大江戸線新宿西口駅付近、E:副都心線回りとされます。
 ですが西口側では地下鉄 vs 都庁ルール?(に、石原前知事の顔が浮かんだ)が入り乱れ、とても分かりづらくなります。


丸ノ内線・新宿線・副都心線 新宿三丁目駅付近(Map)


 都会で「何年ぶり?」を何度か重ねる自分はもう浦島太郎ですが、新宿三丁目の裏側も目をつけられたようで、寄席の末広亭付近で再開発が始まっています。
 狭い店が軒を連ねる場所なので、くしの歯が欠けるような状況だったのでしょう。

 新宿三丁目交差点から、新宿区役所第二分庁舎(花園神社の裏)まで地下道があること初めて知りました(以前、通りの騒音がうるさかった映画館「新宿文化」前の道)。
 副都心線開業時に設置されたそうですが、サブナードと連絡する地下道延伸計画等は、オリンピック関連予算の大幅な増加が判明したため、先送りとなりそうです。


都庁付近に戻る(Map)


 新宿線・京王新線 新宿駅(甲州街道)方面から至る都庁前出口です。
 これで地下道+建物内(タカシマヤ店舗等)だけで、同じ道を通らず新宿3丁目までを時計回りに歩いたことになります(工事中のJR新南口には30m程度の不連続個所あり)。
 寄り道するわたしは2時間以上かかりましたが、雨の日の散歩コースとしては長く、何の不便も無いコースです。ただし、行程の半分程度は人込みにイライラします……

 9月10日の晩、都庁前の都民広場で開かれた『五輪開催決定都民報告会』では、一部から「イノセ(キではない)コール」が聞かれましたが、あれは知事の要請か?
 そんな熱気は去りましたが、以来町の人々には明るさが感じられる気がします。
 そこで耳にする「また東京だけでしょ!?」の声に対する第2の矢となるのか、2027年開業を目指した「リニア中央新幹線ルート案」が発表されました。
 新旧沿線は悲喜こもごもでも、ようやく復活の兆しが見えはじめたこの国に、未来が感じられたような気がします。

 ですがここで想起したのは、避けて通れない「グローバル社会」の仕組みです。
 それは「弱者からの搾取構造」であり、世界と戦う競争力のため、東京が名古屋・大阪のエキスを吸収するための「リニア新幹線」だったとなりはしないか? とも。
 そうならないための対策を今から考えるべき、かも知れません。

 現時点では7年後の「オリンピック」、その7年後の「リニア新幹線」、その先に大阪まで開通、という「明るい設計図」が示されれば、人々の士気も高まります。
 自分も含め「リニア新幹線には乗ってみたい」と夢見るだけの世代にも、大きな勇気となるはずです。


●お知らせ
 今週遅めの夏休みを取り遠出をするので、次回の更新は遅くなります。

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