2014/02/24

外国人旅行者も「危険」とされる──六本木

2014.2.9【東京都】


より大きな地図で 大江戸線を歩く_2 を表示

檜町公園(東京ミッドタウンに隣接)(Map)

 今回の雪景色は、最初の大雪翌日に飛び出していった様子です。
 都心の雪解けは早く思ったような絵も撮れませんが、靴はグジュグジュです……


 この付近は南側にビルが隣接するため、日の当たらない池にはシャーベット状の雪が残ります。
 ガキ時分にやった覚えがある、雪玉などを投げ入れた穴が開いています。
 それを「無粋」と感じる年齢になりますが、当時は楽しかった記憶も残ります。
 雪まみれの傘をたたむだけで手がかじかむようになり、素手で雪合戦したこと(手袋では雪玉が固まらない)など想像できなくなりました……


国立新美術館(Map)

 雪景色のイメージで最も期待したのが、右の建物の水平に並ぶガラス板に雪が積もっている姿でしたが、到着時はもうすっかり……

 下は、六本木ヒルズ展望台からの絵で、波のうねりのようなデザインを味わうには、この場所のように特別な見晴らしが必要になります。
 せっかくの建築物なのに、近くに全貌を見渡せる場所が無いのはもったいないばかりです。


六本木ヒルズ展望台(Map)


 六本木勤めは今年で4年になりますが、初めて「観光気分」で展望台に上りました。
 下は、赤坂のアークヒルズ前にある米国大使館職員宿舎で、周囲の道路からは樹木等で何も見えませんが、上空からは丸裸のように全貌を目にできます。
 仮に望遠鏡でのぞいても机上の書類判読まではできないにしても、窓には外からは見えない目隠しシートが貼られてあるんでしょうね……


 いつも下写真のマンションを見上げて一服する際、「見晴らしが良さそう」と思っていましたが、こうして見ると「浮いてない?」の印象があります。
 災害や事故の際「足下の庶民」は周囲の対応で手一杯となり、頭上のことまで構ってられず、孤立しそうなロケーションに見えます。
 富裕層相手のマンションでは危機管理も「金次第」と思われるので、そんなサービス案内を見て「じぇじぇじぇ〜!」(もう古い?)っと驚きたい気もします……


 江戸時代の六本木周辺は屋敷町で、谷が多い場所柄から湧水が豊富なため、金魚の養殖が盛んだったそうです(ペットショップが多い現在に通じる?)。
 以前防衛庁施設のあった東京ミッドタウン+国立新美術館周辺は、明治期から軍事施設として使用され、二・二六事件(1936年(昭和11年)陸軍青年将校らが起こしたクーデター未遂事件)では、この地から国会議事堂を目指しました。
 軍関連施設のあるこの地は空襲で焼き尽くされ、戦後米軍接収の以降から外国人向けの店舗が並び始めます。


旅行者の危険地域(Map)

 バブリーな印象はあるも、女性が気取って歩けるのは大型商業施設(ヒルズ、ミッドタウン)周辺だけで、町は基本的にバブル期と変わらずキャバクラや、「夜のはとバスコース」(「おいらんショー」が人気)などを売りにする、猥雑な歓楽街のままです。
 若者が怪しげな店に足を運ぶ様子や、不良外国人と遊びたい連中が集まる構図は沖縄のコザと同じに見え、事件多発の一端は被害者たちの行動にあると思える面があります。
 六本木族(加賀まりこ等)時代の「不良の町」は「不良外国人の町」となり、現在はアメリカ、イギリス、オーストラリアから「旅行者の危険地域」に指定されるそうです。


 この付近で続いた大規模再開発事業には、先鞭となったアークヒルズ(1986年)、六本木ヒルズ(2003年)、東京ミッドタウン+国立新美術館(2007年)、赤坂サカス(2008年)等がありますが、それぞれものすごいパワーが要されたと思うも、人の流れを生み出す「仕掛け(戦略)」が当たった成功例とされるのでしょう。
 昨年10周年を迎えた六本木ヒルズの大幅な店舗の入れ替えは(店舗の出入りは常時ある)、常に新しさを提供すべくオーナー側の使命感とも受け止められます。
 週末に足を運べば、普段とまるで違う客層(若年)にシフトする様子を目にし、戦略の見事さに感心させられます……(下の店も昨年オープン)


 上は後日六本木ヒルズで撮影したもので、現在携わる雑誌の読者モデル(?)の奈々ちゃんに、帰宅時につき合ってもらいました。
 自分ではイメージ通り(無人の絵や通りすがりの人を撮るよりストーリーが感じられ、待ち合わせ相手が彼女と分かるシルエットで十分)と思うのは完全な自己満足で、また「これじゃ顔が見えな〜い!」と怒られそうです……
 せっかくのモデル撮影なのに、前回の教訓を学習していません(モデルさんがいると慌てちゃうんです。寒かったし…)。
 暖かくなったらゆっくり撮らせてください、今度はカッコよく撮ります!


皇居前広場(Map)

 大阪在住時、「雪っ!」と飛び出し向かった京都御所のような広い場所、で浮かんだのが皇居前広場でした。
 夕方になったせいもありますが、東京は暖かいため積雪27cmとされた雪は、みるみる溶けていきます。
 また、皇居を取り巻く景観は保護できるわけも無く、皇居東御苑が閉鎖されると、抜けのいい(背景にビルが入らない)場所がないことを、思い知らされました。

 そうなると、次の雪ではどこを狙えばいいのか? と考えたものの、2度目の大雪は忙しい週でもあり「もういいか」と寝てました……
 その辺りに東京人の雪に対する心情が現れていて、「雪は年に一度で十分」のわがままに、「だから都会人は雪害を学ばないんだ」と叱られそうです……


追記──盛り上がった「ソチ冬季五輪」

 失礼な言い方ですが、思いのほか盛り上がった冬のオリンピックを、ありがとう!
 メダル獲得はもちろんですが、期待された選手の無念の涙からも、拍手を送りたくなる「懸命さ」が伝わってきました。
 この盛り上がりの原点は長野冬季五輪(1998年)にあると考えるなら、東京五輪招致の苦労を理解した上で、定期的に国を挙げて取り組むべきテーマと思いました……


追記──日本政府、武器輸出三原則を見直す方針

 本記事を読み、日本は既に「武器商人」であることに驚きますが、政府の考えよりもアメリカの要求(日本製部品を使用した戦闘機をイスラエルに売るため)により、法律を変えなきゃと考えていることに、さらなる驚きを覚えます。
 戦争は決してしないと宣言する国が、武器商売で稼いで(確かに儲かりそう)いいのでしょうか?(技術開発〜提供を、わが国の強みとしたいが)
 現実からの要求とは思えど「大和魂」に反していると思いますし、また「日本人の精神を歪めようとする輩」が勢力を強めたとすれば、反対の意思表示をせねばなりません。

0 件のコメント: