2017/02/06

有効な犯罪予防策とは?──大井

2017.1.21【東京都】──「立会川を歩く_4」

 立会川は前回紹介した勝島運河の海に注ぎますが、今回はその周辺を歩きました。




大井の井(←語呂がいい)

 大井の地名由来は、横幅の広い洞窟の井戸=横井(おうい)→大井とされた時代まで、さかのぼりそうです。
 諸説の中から「横井」を選んだのは、近くにある下述の遺跡と関連付けると理解しやすい、との考えからです。

 光福寺(浄土真宗)の墓地内にあるため、お墓参りの方とすれ違う際には気を使ったりします(水量は少ないが現役とのこと)。
 この寺のイチョウは、麻布十番 善福寺の逆さイチョウの株分けらしく、東京湾の船から見通せた明治期までは、山立て(位置を知るため)の目印にされたそう。




 学んだのは小学校だったか? インパクトが強かったようで、発見者モース博士の名と共に記憶に残ります。1877年(明治10年)列車から目にしたことがきっかけらしい。
 初めて足を運びますが、上の標本は地中をのぞき込むような演出のため、小学生のように目を丸くしていたのではないか、とも。
 大井の井や貝塚が、海食崖(海に浸食された地形)にある様子を見分し、ようやく「人は太古から水辺で生活した」と学んだ授業の復習ができた気がします……



 江戸開府(1603年)から急増した浪人の犯罪対策として、51年江戸の東海道入口に開設され、江戸に入る者への「みせしめ」として残忍な処刑が行われました(京都三条河原と同じ)。
 「みせしめ」は抑止力となるが、犯罪の芽を摘むことはできません。発想を転換した、現在の更生を目指す取り組みでも再犯を防げず、答えを見い出せない状況は変わりません。
 かつては大名行列が通り、現在も交通量の多い第一京浜に接するため、霊は戻りそうにないが、供養塔では普遍的な「人間の尊厳」が祈られるのではないか……




 競馬に関心がないため、CMのトゥインクルレース(ナイター)程度の認識しかありませんが、当然昼間も行なわれるようです。
 ナイターの芝はキレイそう! と思うも、ここには芝コースは無いらしい。何も分かってませんが、だだっ広い正面ゲート通路(上)の、イベント施設らしさだけは感じられました。
 以前は、地方都市の公営ギャンブルは地域の景気バロメーターでしたが、客層の高齢化が進むため赤字事業のお荷物らしい。まずは、自治体予算のギャンブル依存症を改善すべきとも……




 新幹線車両基地でドクターイエローの頭がチラッと。
 付近の道路(車両基地を越える高架橋)は、当然大井埠頭の物流をメインに設計されるため、歩行者はあおられる印象も。
 交差点の横断歩道が限られるのは「トラック優先」設計のためだし、運転手の意識も「ひかれないように気をつけな!」と感じるので、用事がなければ立ち寄らない方がよさそうです。



 戦後に埋め立てられた大井ふ頭には、1970年代から八潮団地や公園施設が整備されます(コンテナ埠頭は75年完成)。
 運動施設から見上げる広い空の開放感は気持ちいいが、五輪施設「大井ホッケー競技場(平成30年度以降に着工)」の交通の便は大丈夫? と感じる場所柄です。

 プロ野球のキャンプイン前なのに、草野球に照明を入れて貸し出すとは驚きました(右)。でも、テニスは通年なのに野球は冬季「オフ」の認識は、プロ野球の影響か?
 草野球のオヤジたちの「もう少し暖かくならないと、練習後のビールがうまくない」が本音とも(いつでもうまいんですがね)……


 理解できなかったカジノ法は、これまで公営ギャンブル(上の左下は大井競馬場)を支えた客が高齢化し、女性客を呼び込むにも限度があり、もう絞り取れないとの陳情を受けての施策と思えてきます。
 それは新たな客層である、若い世代や外国人観光客から吸い取ろうとする、自治体の「ギャンブル依存予算」を援護するものではないかと。

 上の絵からは、アニメ『ニルスのふしぎな旅:小人にされたニルスが、鳥たちとスウェーデンを旅する』を想起します(チラッとしか知らないが…)。


 立会川はこれで終了になります。
 これまで別々に認識していた、水源周辺(碑文谷公園)中流域(旗の台)河口付近(大井町〜泪橋)をつないでみると、社会のピラミッド(上流階級が暮らす地域はわずかで、庶民が暮らす下流域は底辺のように広がる様)が見て取れたように感じます。

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