2019/06/17

スマートになったビジネス街──大手町

2019.6.1【東京都】──地下鉄 東西線を歩く_28

 再開発で街並みがキレイになったと感じるのは、ビルの足元をすぼめて高層化したことにより空いた土地に歩道や緑地帯を整備したためで、とても歩きやすい町になったと。



 大手町タワー(みずほフィナンシャルグループ本社)の裏には、大手町の森とされる緑地(千葉県から土壌ごと森を移植)が整備されており、周辺の再開発ではもっとも気合が入っているように。緑地内にアメリカ同時多発テロで犠牲となった旧富士銀行職員の慰霊碑があります。
 深い森のように見えるのはビルの陰で光が差さないためですが、この環境で緑を守れたら都会のオアシスです。

 大手町フィナンシャルシティ(以前の日経ビル、経団連会館、JAビル周辺の再開発)にも木々を植えますが、右のように見えたります(ちょっとイジワル?)。緑にはホッとできるが、ビル風の強い日はそれどころではなさそう。

 右は「風呂敷は大きく広げるべき」をコンセプトとする(?)星野リゾートの星のや東京で、高級旅館にしては客室数が多いと感じるも(84室)ホテルと考えると少なめか。大手町という立地ですから、窓の外はビルばかりで、屋上の露天風呂も空しか見えないらしい。
 われわれは旅館に対して風情を求めてしまうが、外国人ビジネスマン・観光客にとって、都心のホテルで和風のサービスを味わえることは魅力的とすれば、それもありなのかと。
 売りとされる大手町温泉の泉質が良ければなおさら、星のない東京の空を眺めて入るのは寂しく感じそうです。

 カメラ位置は、旧逓信総合博物館、旧東京国際郵便局舎跡地を再開発した大手町プレイス(2018年)で、手前のモニュメントは、ルーツである旧逓信省にちなむアンテナのような日時計らしいが、何時間くらい日が差すのか?
 旧逓信総合博物館(ていぱーく)(←懐かしい!)は、旧郵政省、日本電信電話公社(→NTT)、国際電信電話株式会社(→KDDI)、日本放送協会(NHK)の共同運営で、休み期間中は子供たちで賑わっていました。

 東京国際郵便局が都心を離れ江東区新砂(地下鉄東西線の車窓から見える)に移転したのは、窓口業務ではなく各郵便局から持ち込まれる郵便物を扱う施設だからか。

 上写真左は東京サンケイビル、右は大手町フィナンシャルシティで、左側にある交差点の反対側には改修工事中の大手町ビルヂング(1958年 東京タワーと同年)があります。9階建の古いビルが建て替えられなかったのは、細長い敷地(200m × 50m程度)に高層ビルは無理とそろばんをはじいたのか、三菱地所本店が入っていたためか。
 付近の地下鉄出入り口工事も含めキレイ・便利になることを楽しみに(以前の出入り口はどこも狭かった)。

 残るNTTコミュニケーションズ大手町ビルからの移転も終わったようなので、ビル前の狭い上に傾斜があって歩きにくい歩道もようやくリニューアルされるようです。


 大手町牧場(人材派遣会社パソナ)は、日本一高いビル建設のため一部解体された日本ビルヂングにあり、歯抜け状態の空き部屋をパソナが様々に使用しています。ビルの空室で動物を飼育する状況は、他のオフィスで働く人の気分を害しそうだし、派遣に向けた研修の人も「家畜と同じ扱い?」と脱力するのではないかと。酪農人材の育成目的には他にふさわしい場所もありそうだが、派遣先のどんな環境にも耐えるための訓練だったりするのか?
 注意! 入場の際に渡された入場証は退場時に返却のこと。後日電話があり「スミマセン、捨てちゃいました」と謝ることに…… 展示会とは違うのでご注意ください。


 江戸時代このビル付近には道三堀(江戸城 和田倉門橋〜呉服橋門)が通されており、その様子がNHK大河ドラマ「いだてん」で使われるタイトルバック絵図で確認できます。時代設定はデタラメですが眺めて楽しい絵なので、全体をじっくり眺めてみたいと。
 上はビルのバルコニーから東京駅方面。

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