2013.12.21【東京都】──大江戸線を歩く_28
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光が丘団地(Map)
現在では死語となった(?)「マンモス団地」の表現を思い出す光景が広がります。
この集合住宅群は、現在の都市再生機構(UR)と東京都住宅供給公社が建設しますが、入居開始の1983年から1991年大江戸線開業まで通勤には不便な場所柄でした。
最寄り駅も、東武東上線 or 西武池袋線という広い住宅群のため、入居申込みに当選しても場所が選べないため、不便が予想される団地でした。
上戸彩ちゃんはこの団地出身らしく、団地育ちとしては親近感を覚えたりします。
思い出すのが、板橋区蓮根で暮らす時分に観た、映画『となりのトトロ:1988年』のテーマソングを買うために、ここまでオートバイで走ってきた記憶です。
どうしてもその日「トットロ!」と声を出して歌いたかったんでしょうね……
光が丘公園(Map)
団地を背にした公園側には広い空が開けます。
戦争時まであった日本陸軍成増飛行場や、敗戦後接収され米軍家族宿舎のグラントハイツとされた時分は、建造物の高さ規制が必要でも、それには及ばない時代でした。
米軍施設返還後の再開発で、景気づけの高層団地建設は単発で終わり、現在も付近では高い建物は必要とされないため、広い空が保たれているようです。
公園には、陸上競技場、野球グラウンド、テニスコートなどの運動施設が整備されたことから、敷地は広大でも「だだっ広さ」を感じない、神宮外苑的な性格に見えます(右写真は振り返っちゃいました)。
武蔵野の雑木林の記憶を伝えるためか、落ち葉をそのままにした林を歩く感触からは、じゅうたんなど比べものにならないほど、ファンタスティックなものが伝わります。
それは、落とし穴があったりするかも? の、ドキドキ、ワクワク感に近いかも……
前日の雨で出現した水たまりが遊び場となるこの区域はプレーパークとされ、施設管理者の元であれば火を使うことも許される、子どもたちの「自由空間」です。
右の絵から宮沢賢治の世界を想起したので調べると、「逆さま」というキーワードを目にします。
鏡で左右の逆を知り、水たまりから天地(上下)の逆を知ることにより、物体や事象の奥行きを学んでいくという、素晴らしい視点!
「そこに映る姿はボクに似てるけれど、どうしても自分とは思えない」(創作です)、などと悩みながら世界を広げていくのでしょう……
正・逆は物理学にも通じる「対称性」を示す状態です。
賢治は、2013年ノーベル物理学賞とされた「自発的対称性の破れから生まれるヒッグス粒子」の研究(内容の理解に自信はありませんが)を、自然観察から感じていたのか? そんな視点で著作を読み直してみたいと、思ったりします。
上は4面の野球グラウンドが、四つ葉のクローバーのように配置された外野が接する場所で、右ポールは右グラウンドのレフト、左ポールは左グラウンドのライトポールです。
草野球では、仕切りのない広いグラウンドを複数面で利用することがあり、外野の部分が隣と接する場合があります。
往々にしてグラウンドルールには「外野を抜けたらフリー:隣のグラウンドに入ってもオンプレー」が適用されます(隣ではプレーを止めて、成り行きを見届けます)。
それも草野球らしさですが、ここではこの土手をゴロで越えたら2ベースというルールの下で、人権が尊重されるプレーができるのでは? と思ったりしました……
練馬大根・キャベツ畑(Map)
12月始めに「第7回練馬大根引っこ抜き競技大会」が開かれたと耳にし大根畑に足を運ぶも、主に年末年始向けの「たくあん」用とされる収穫は終わっていました。
上は、農家で利用する分が残された様子。
普段の社会活動はビル街中心なので、不平を言う気はありませんが(ビル風は何とかならないか?)、「空が広い!」と感じるの心象から、われわれは必要なものを我慢していることに気付かされます……
右は練馬らしい風景ですが、これが平成版「東京の原風景」なのでは、という気がします。
この付近には、我慢できる程度の不便さで、のんびりとした環境で暮らせる魅力を感じたりします……
追記──仲井真沖縄知事が、辺野古沖埋め立てを承認
沖縄がおかれた状況での、現実的選択のようです。
わたしとしては、沖縄人(うちなー)をなめきった日本政府(やまと)の態度を許すべきではないし、可能であれば「独立国家」を応援したい気持ちはありますが、現実的ではないとの判断なのでしょう。
ですが知事は、琉球王国時代から唯一の武器とした「交渉力」で、自身が「盾」となり、やまとの首相から「約束の言葉」を引き出しました。
その功績は大きくとも、うちなー全員が満足できるものではない現実があります。
そのため今後も「沖縄の政治家」は、明確な意志を持って「うちなー」を守る覚悟を持たねばなりません……
追記2──ドラマ「海の上の診療所」終了
瀬戸内海の無医島を巡る病院船で働く医師の物語です。
そこには「Dr. コトー診療所」後継の鉱脈を探し当てたか? の期待や、美しい瀬戸内の景色を舞台としてくれ、感激しきりの思いがありました(もっといい景色はいくらでもありますが…)。
毎回登場するマドンナに失恋する様や、ラストで松田翔太&武井咲(いい娘だねぇ)二人による、往年の「時間ですよ!」の堺正章と浅田美代子のような場面で、咲ちゃんの「ちゃんとして!」のスリッパ叩きは痛快でした。
ですが、医療ものでのおちゃらけが敗因か、視聴率は低調だったらしい。
せっかく瀬戸内海が舞台の物語ですし、続編を願っていたのですが……