2014/01/27

再立ち退きが迫る──国立競技場前〜青山一丁目

2014.1.12〜13【東京都】


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 築50年のアパートですから「あまり汚いとこ撮るな」と言われても、キレイな場所などありません(現在暮らす公団と同年代の建物)。
 1964年東京五輪に向けた現国立競技場建設の際、立ち退きを迫られた住民の移転先として、神宮球場等の歓声が響く場所に1961年頃建設されました。
 ですがこの地は、2020年東京五輪に向けた「新国立競技場」建設予定地に含まれ、再度立ち退きを迫られる可能性があるとのこと。
 前回五輪から50年経過し、当時の計画性を云々できない状況であれ、不運を嘆く方々には最大限のケアをすべきですが、修繕されない姿には織り込み済みの印象も……



 明治神宮野球場は「神宮外苑にある野球場」ではなく、明治神宮が所有する野球場(1925年建設)になります。以前は神聖な場所とされ、アメリカのチームを招いた試合が元で傷害事件が発生したそうで、傘を振り回すなんてもってのほか! だったようです。
 国立競技場の再開発地区から外れるも、2021年には神宮外苑再開発計画があるらしく、それまでは部分補修(この日も工事中)をしながら維持されるようです。
 現在では器の小さい球場とされますが、どっしりとした存在感は、フィールド・オブ・ドリームスをイメージするにふさわしい印象があります……



 1920年(大正9年)明治神宮(内苑)建立の後、外苑は全国からの寄付金などにより「葬場殿の儀」が行われた青山練兵場跡地に完成します(1926年)。

 外苑の主目的である、国会議事堂のような絵画館に展示される巨大絵画群は、現代の感覚では偶像崇拝に過ぎますが、戦前までの国粋主義的教育を強要された歴史を知るには格好の教材と思います(一度目にすべきです)。

 外苑の中でも、戦後米軍に接収された明治神宮外苑競技場(現国立競技場)は、返還後国に譲渡されます。
 国立競技場の移転は現実的ではないので、特定の住民に何度も不便をかけない計画にできればと思います……




 信濃町煉瓦館(1995年)は、慶應義塾大学病院の敷地に建てられたオフィスビルで、上は前面の巨大レンガ塀。
 車窓から慶應病院の様子や公明党の看板は目にしても、付近にある「創価学会村」の存在(関心もないが)は今回知ったので、外苑とは駅を挟んだ反対側は初めて歩いたようです。

 右は現役の予防医学教室(1929年建設)で、慶應病院では最も古い建物だそうです。
 建物の裏側は新宿御苑と知り、御苑側からも古い建物を目にした印象もあるので、次回は逆側から歩いてみようと思います(写真奧は、代々木のドコモタワー)。




 右の建物は、現在の迎賓館付近に建てられたものが移設され、当初憲法記念館だった施設を利用し、1947年「明治記念館」として開館します。
 現在は宴会場とされ、上の庭園の眺めが素晴らしい(上写真は日陰となり物足りなくてゴメンナサイ!)。

 ずいぶん前ですが、庭園に並べたテーブルでまさに「ビア〝ガーデン〟」を満喫した覚えがあります。
 日本のビアガーデンは都市部のサラリーマン向けに、デパートの屋上が定番となりますが、空の開けた場所で感じる風の心地よさは、ビル街で働く者のストレスを「天に向かって」発散できるような開放感があります。



 女性にはファッション誌等でおなじみでも、野郎にはまるで接点のない迎賓館の門。
 世界各国の要人おもてなしに威厳は必要ですが、グローバルな時代ゆえ、洋風に従うのではなく「和様のおもてなし」に自信を持っていいのでは? とも思います。

 皇居ランナー同様に、神宮外苑や赤坂御所を選ぶ理由は「信号待ちのないコース」のようです。
 自分を含め、部活のランニングで「信号で休める」と思ったやからは、走りたくないことでしょう。
 80歳過ぎに見えるおばあちゃんの走る姿には驚きますが、健康法としても無理をなさらぬように……


追記──マー君、ニューヨークへ!

 どこへ移籍しても活躍できると思うも、やはり人気球団へのあこがれは、イチローも一度はプレーしたいと思うほどですから「ベースボールプレイヤーの夢」なのでしょう。
 シーズン24連勝した球界の宝を手放した理由はファンの後押しではなく、球団側には選手移籍のうま味があるからなのでしょう(裏の話しは分かりません)。
 星野監督を筆頭に、みんなが応援していますから(これは彼の人徳的な面がある)、ぜひとも後輩に夢を与える活躍を!

2014/01/20

真冬の華──代々木〜国立競技場前

2014.1.12〜13【東京都】


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 代々木のイメージで最初に思い浮かぶのは、ほとんど利用しない上の高架脇踏切です。
以前の貨物線に埼京線が走り、車窓から眺められてうれしかったのか、付近はポイントが多くよく揺れる印象か、舞台となりそうな印象からか?
 紀伊国屋書店方面出口の線路をくぐる階段はとても急傾斜なので、以前は職員用施設? と思ったりしますが、スペースが無く苦肉の策かも知れません。




 代々木〜国立競技場前(千駄ヶ谷)間を歩くのは初めてで、国立能楽堂(上)の存在を知りませんでした。
とは言え、野村萬斎氏が絶賛されても足は運ばないことでしょう(スミマセン)。

 脱線しますが、先日TV放映された野村氏主演映画『のぼうの城』(監督:犬童一心)を目にし、以前は「画面の広さ」を表現するため現場に金を掛けたが、今ではCG合成(お粗末なごまかし)を「時代の流れ」とし、金をドブに捨てるような時代劇が作られるのかとあきれ、そんな作品にしか接することのできない若者は、不幸とすら感じました。
 黒澤明さんは特別にしても、市川崑さんはさまざまな工夫で驚かせてくれました……




 体育館前の広場に見覚えある巨大なキャラクターが鎮座します。「バボちゃん」の名で、フジテレビが中継するバレーボール大会のマスコット。

 付近の施設では、成人の日を含む連休に新春を飾る決勝戦が集中します。
 12日の「全日本バレーボール高等学校選手権」では、男子は星城(愛知)、女子は九州文化学園(長崎)が優勝。隣の国立競技場「全国大学ラグビーフットボール選手権」では帝京大学が5連覇。翌13日の「全国高校サッカー選手権」では富山第一が優勝。
 真冬の華とも言える熱き戦いには観客も力が入り、地響きのような歓声が響きます。




 1964年東京オリンピックの競技会場として建設されますが、2020年東京オリンピックに向けた新スタジアム建設のため取り壊されるので、正月からどの競技でも「現競技場で最後の決勝!」の宣伝文句が繰り返されます。
 ラグビーやサッカー観戦に訪れる際は、人波で見えない上のスロープですが(現在試合中)、こうして見ると郷愁を覚えたりします。
 それを「新競技場に足を運びなさい」と受け止め、是非ともオリンピックの際に実現したいと!


 メジャーなイベントなので警備員・スタッフは多いのですが、アルバイト学生の連中は体育会系ではなく、その取り巻きのようなオタク系が多いことに驚きます。
 あんな奴らで大丈夫か? と思うも、チラチラッと警備の制服姿が見え隠れしており、さすがノウハウの蓄積がある国立競技場と感心。
 アルバイトの人選は「話しかけやすさ」とすれば、その方針は正しいと思います(上はスケート場の建物)。






 港区「成人の日」の催しは、東京プリンスホテル(芝公園)と知り、散歩がてら華やかな雰囲気を感じようと向かうも、ホテルエントランスの群れに圧倒され、隣接の増上寺で待機……

 昨年末中学の同級生たちに会った際、子どもの成人・就職の話しに接し、父親の立場について「なるほど」と感じさせられました。
 この春「ジイジ」になるヤツに驚くも、親子で「早婚(イケイケ!)」の選択も楽しそうに思えましたし、年齢なりに「人生いろいろ」に接しますが、年初に明るい話題に触れられ感謝です。

 成人式は笑顔と会釈で写真を撮らせてくれる「ハレ」の日で、母親の「注目してくれるのは、今日と結婚式だけよ」を満喫するヒロインがアピールする場であり、親には「育て上げた」感慨に浸る大きな節目となります。
 自分は学生だったせいか、自覚が足りなかった印象が残ります……


追記──円安直撃の上に消費増税って、大丈夫なのかしらん?

 これまで円高時代が長く続いたことから、家では割安感のある輸入ウィスキーを飲んでいましたが、突然約7%値上げされました。考えないようにしていたことが現実に……
 円安の影響と思われる物価の上昇を実感する近ごろなので、これ加え消費税が上がったらどうなるのでしょう?
 生活必需品についての見直しが必要とされた時、さて何が削れるのだろうか……

2014/01/13

新春の人波へ!──新宿〜代々木+湘南

2014.1.2【神奈川県】



 この日の湘南海岸は陸(カメラ背後)からの弱い北風なので、防砂林の陰となる砂浜は無風状態。日差しの下でダウンを着ていると汗ばむ陽気です。
 舞台装置のような柱の前で、登場人物を待ちながらの日なたぼっこは、正月とは思えません。
 向かい風を受ける大きな波しぶきは迫力がありますが、うまく乗れないサーファーは風のせいにするのだろうか?(向かい風の方がコントロールしやすい気がします)


 帰りに、2011年開業の辻堂駅前商業施設「テラスモール湘南」に立ち寄りました。
 初売り日だけにかなりの混雑ですが、特徴の無かった辻堂にこれだけ人を集めたのですから、現在までは大成功に見えます。

 湘南地区で毎回感じるのが、幅を利かせる「ヤンママ」「ヤンキー娘」の存在感はなぜ「図太いか?」です(藤沢の元ヤン中居正広の認知度には関係ないでしょう)。
 かつて不良扱いの「湘南ボーイ」を育てた(と言っていい)「おおらかさ」が、地域に根付いているようにも。
 宅地開発当初から「海好き」の人種が集まったため、縛られることを嫌う自由な空気を持つ地域性が生まれたようで、彼らは都会に媚びない確固たる地方(田舎)意識の自負を持っています……


2014.1.3【東京都】


 右は箱根駅伝ランナーの到着に備え、第一京浜「札の辻交差点」を手信号で交通整理する警察官チームの班長。
 上位ランナー通過後に時間が空いた今回は、この方の活躍を観察させてもらいました。
 交差点の中まで歩み出て、身をていして車両を誘導する所作は、キチッと運転手の顔を見て指示を出しますから、運転手にも「この人の指図に従わなければ」のオーラが伝わることでしょう。
 サポートする婦人警官の指示に従わないドライバーもいるので、命がけの面もあり仕事とはいえ、真剣勝負後の精神的疲労は相当なものと思われます……


 優勝した東洋大学のランナーは、車の陰となり撮れなかったので別の話題です。
 現在のオートバイカメラは「トライク:3輪オートバイ(サイドカーではない)」使用により車体の安定感が増したため、かなりの重装備を課せられることに。
 撮影機材に加え、通信機器やバッテリーなど「簡易中継車」的装備なので完走できそうですが、バイクで4〜5時間の伴走はキツそうです……
 ランナーの脇をすり抜ける映像にはワクワクさせられるも、以前のように画面が乱れるハラハラ感がなくなったのは、こんな装備のおかげのようです。


大江戸線を歩く_30  ──新宿〜代々木


 今考えると、おとそ気分だったのか?
 正月三が日中に明治神宮の「巨大さい銭箱」を撮ろうと思い立ち、果敢に初詣の人波に突入します!
 久しぶりに原宿駅臨時ホーム(3番線:正月限定利用)に降り立った瞬間、その無謀さを思い知ります。
 カゼをうつされて文句も言えない状況下によく人が集まると感心しながら、1時間30分の大行列をひとりで耐えるも、着物姿の女性は少なく、見かけた時に撮っておけば、と後悔……


 変化し続ける都市にあって、変わらぬ時を重ね存在感を示す「東京鎮守の森」で新年を迎えようとする人の気持ちには、「故郷 東京」的な思いがあるようにも感じます。

 ここは明治維新後の「東京」に誕生した森で歴史は浅いが、東京の繁栄とほぼ近い歴史と考えると、現代の東京人が身近に受け入れやすい存在にも思える。
 京都下鴨神社「糺(ただす)の森」に例えたら、即座に非なりと否定されそうだが、人の思いには近しいものがあるのではいか。

 巨大さい銭箱には思ったほどさい銭が入っていません。
 そりゃ、さい銭泥棒の警備をするよりも、毎日回収した方が安心に決まっています……


追記──NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」スタート

 信長・秀吉の元で、戦国の世を終息に向かわせたとされる、黒田官兵衛の物語です。
 ひと足先にNHK「歴史秘話ヒストリア」「アーカイブス」の予習で、情報収集〜分析、天才的な戦術や、領内発展に向けたさまざまな工夫から、現在まで語り継がれる概要を理解しました。
 戦国時代最強のNo.2とされながら、「人に媚びず、富貴を望まず」の信念を貫いた、格好いい「男の美学」の映像化を期待しています!
 岡田准一くんは歌より役者に専念すべきと思うだけに、「You、V6卒業しちゃう?」と応援します。

2014/01/06

年の瀬の静けさ──都庁前〜新宿 & 湘南

2013.12.28【東京都】──大江戸線を歩く_29


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 今回から大江戸線の環状線部分に戻り、定番的な新宿御苑を久しぶりに歩きました。

 年中行事である年末の帰省ラッシュと、がら〜んとした都内の光景を目にすると、東京という都市は地方の方に支えられていることが実感できます。
 東京の元気が日本の活力源であり、それを地方につなげるためにも、やはり東京五輪に向けての上昇機運をどう活用するかが、日本活性化のテーマとなるようです。

 右はカリンの実で、商品向けの収穫は10月〜12月とのこと。小石川植物園でも目にしました。
 
 2012年にリニューアルオープンした温室には、今回も入れず……
 苑内を歩くルートとして、新宿門から入り右手から反時計回りに歩く習慣があるため(うっそうとした森を最初に歩きたいらしい)、ルートの最後となる温室はいつも「閉館」時間となってしまい、毎回後悔します。
 次回は、温室をメインにしなければ!
  
 日が当たらない場所にしても、年末まで紅葉見頃の木があるのはとても不自然です。
 2013年は全世界的に、過去2番目に気温の高い年だったとのこと。
 極端な気象現象は今後も繰り返されると予測されるなら、防止に向けた知恵を絞るべきですが、「原発再稼働」という提案では、解決できない核のゴミ問題を、手のつけられない「モンスター」に仕立ててしまいます……


 東京スカイツリーの営業開始から1年半以上経過しますが、その存在は「高いから見えて当たり前」と思う一方で、東京タワーが見える場所の「うれしさ」に変化はないような気がします。
 それは、年代的な思い入れ(郷愁)かも知れませんし、背の高い建物が増えた現在も電波塔の役割を果たす姿への、エールかも知れません……




12.31【神奈川県】


 年末に実家へ帰る際に立ち寄る鎌倉・江の島ですが、何年かぶりで鶴岡八幡宮に足を運べました。
 本宮前の大銀杏(おおいちょう)の若芽(ひこばえ)剪定(せんてい)が決定したようです(右写真)。
 2010年に倒れてから3年ですが、若芽の生育はこんなものなんですね。
 今後の数百年を見据えれば、じっくり見守ろうとする姿勢は当然のことです。

 元日に備える神職さん(アルバイト?)の登場です。
 レクチャー後に初めて下駄を履いたらしく、部屋から出て玉砂利を踏みしめ足元を確かめる人が多くいました。
 現在31日の14:30ですが、いつごろまで働くのだろう。元日は途中で抜けられないように思うので、やはりシフト制なのか?





 上は大みそか夕暮れ時の情景です。
 水遊びに誘うのは「温暖化」の仕業か、単なる「ノリ」か?
 確かに寒くないにしても……


 片瀬海岸西浜(新江ノ島水族館前)で、「HORSE CAMP 茅ヶ崎」高橋さんのポニー外乗(馬場外での乗馬)に出会いました。
 馬で海に入る姿には「ヨナグニウマふれあい広場」の海馬(リンク先の写真:馬の尻尾につかまり泳ぐ)を想起しますが、さすがにそんな季節ではありません。
 とは言え、人出の多い海水浴シーズンに、ボロ(ふん)を所構わずしてしまう馬が海岸に入ったらそれこそ大変! この日も片付ける方が待機します。
 そんなこともあり、なかなか身近な場所で馬と親しめない面もありますが、2014年は「うま年」ですから、是非一度乗馬にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
 きっと、親しみを抱けるはずです!