2017/07/24

空気が変わった──二子玉川

2017.7.8【東京都】──「丸子川を歩く_2」

 二子玉川駅東側の再開発地区は、下北沢や三軒茶屋をしのぐ世田谷No.1商業地を目指そうと、広く底辺を支えてくれる庶民層をターゲットとするようです。


二子玉川駅ホームからの眺め

 下流側に見える真っすぐな白い道はスマートになりましたが、左の土手から降りた付近にあった食堂は跡形もありません(スーパー堤防整備事業で撤去)。
 オヤジの溜まり場的な雰囲気でしたが、町の個性が失われたようにも(登戸のボート屋はまだ健在か?)。
 堤防内に居座る連中を退去させ、町のカラーを整えたいようですが、対岸の川崎側にあるバーベキュー広場からは、バカ騒ぎの奇声が響いてきます。

 川の上にあるホームからの眺めは、ひと息つけるロケーションですが、混雑時には線路ではなく川まで落ちそうな怖さがあります。



 1922年〜85年二子玉川園(遊園地)、後の二子玉川タイムスパーク跡地を含めた再開発により、2011年街開きしたホテル、オフィスビル、映画館等を併設する複合施設。
 二子玉川ブランドの高級感ではなく、映画館に人を集めるための、庶民価格商品を扱う店舗が集まります。
 その取り組みにより、髙島屋だけの町をスルーした人々の取り込みに成功しますが、ざわざわする人種が増えたため、周辺の空気が変わったような印象を受けます。
 そんなことで髙島屋の価値は変わらないにしても、地域ブランドの質は下がったのではないかとも……

 屋上には多摩川の環境をイメージした「ルーフガーデン」があり、右はそこに広がる「めだかの池」。子どもたちが走り回れる施設の重要さは、ガキどもの開放された姿からよくわかります。

 近ごろの再開発で目にする遺構を残す取り組みは、ぜひ義務化してもらいたいと(下の多摩川旧堤は健在)。
 水が堤防を越えても被害を最小限に抑える設計の、スーパー堤防完成で無用な存在となりますが、じゃまと思われるくらいの方が、防災意識を根付かせられるようにも。


 新しい町では、道路と歩道が立体的に配置されるように、奥の遊具は歩道や背後にあるマンションのエントランスの高さで、つづら折れの下が車道になります。
 おそらく斜面の裏には駐車場等の構造物があるのではないか(こんなに盛り土はしないでしょう)。
 いくらスーパー堤防を築いても、岸辺には洪水の危険性があるため、道路が冠水しても徒歩による避難路の確保は重要です。

 以前の広告で、富士山眺望のイメージを目にしたが、完成後に実際の眺望イメージが見当たらないのは、誇張がバレてしまうためか?

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