2019/04/08

深川の華

2019.3.31【東京都】──地下鉄 東西線を歩く_20

 春の訪れ、季節の変わり目を実感しようと、数週間前に訪問した地を再度歩きましたが、花の盛りはまだ早かったように。




 東京では桜の満開情報から数日経過し、多くの人が3月最後の週末に花見を計画したようですが、木場公園では「ちと早い」と感じたのではないか。「は〜やく来い!」の春待ち気分は分かるが、開花発表の現場に群れる人が年々増える様子も、少々入れ込みすぎのように。
 近年、開花後の花冷えで長持ちする年が増えましたが、今年は天気・気温とも条件の悪い日が長く続き、うずうずしていた連中(わたしを含め)が飛び出したくなるタイミングだったように(啓蟄のような日)。花は少なくても、自分たちがサクラ色に染まれば満足ですもんね。
 右は近所の冬木町会らしく、町内会の付き合いは多少面倒でも、仲の良さ(?)、暮らしやすさが下町の良さとアピールしているようにも。


 上は、公園に隣接する深川消防署の訓練の様子(この日は日曜日)。
 ご近所さんが公園で飲み食いして騒いでいる時も、普段と変わらず設備の点検・訓練を欠かさない隊員の方々には本当に頭が下がります(ゴンドラから公園の様子を見ているのでは)。われわれはみなさんを頼りにして、日々の生活を送らせてもらっています。
 非番日の静かな公園で、花を眺めてまったりしてくださいませ……




 「どうしたんだい、女ひとりでもの悲しげに花を見つめて」なんて聞こえそうと感じたのは、花の季節+神社の催し(富岡八幡宮骨董市:下)から、寅さん映画の場面を想起したためで、彼女は男と一緒だったというオチも。
 水路が交差する上の東富橋(とうとみばし)付近の花を期待していましたが、咲き揃うのはもう少し先らしい。


 富岡八幡宮参道に並ぶ着物姿の集団は、映画の制作発表のような華やかさがありますが、囃し立てる取り巻きオヤジの声から想像される年代のようです(表現が難しい…)。詳しい理由はわかりませんが(稽古事の仲間?)、ハレ姿はこの場所でと八幡宮にたたずむ姿に「深川の華」という表現が浮かびました。
 育ててもらった町で胸を張る姿はまぶしく、華やかさでの恩返しを受け止める寛容さも下町の魅力のように。


 夏の京都で見られる川床の東京版 かわてらす(上の奥)が、この春 割烹 金柳(門仲唯一の料亭)の店先オープンしましたが、桜でよくわかりません。目新しいため店先にもかかわらず、わたしを含めズカズカ入り込む人で大混雑のため、お客さんも落ち着けないことと(広くないので仕方ない)。
 現在は一部だけですが、今後は石島橋~巴橋間全域のかわてらす化を目指すそうで、現在石島橋を通行止にして利用する飲食スペースは狭いので、実現すれば店舗・花見客双方に喜ばれることと。
 この季節には、日本橋付近で見かける背の低いクルーズ船も入ってくるため、水路も混雑しています。


 以前深川とされた地区(清澄付近の小名木川、越中島)を含め、お江戸深川さくらまつりとして深川観光協会が取り仕切る範囲の帰属意識は、富岡八幡宮の氏地と重なるようです。
 地域に暮らす人々の信条には、仲間意識と協調性、行動の迅速さが感じられ、そこで一緒に仕事をしたら仕切りと手際の良さに、ほれぼれするのではないかと。ひとたび衝突したら大変らしいも、後は引かないと聞いてますが……

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