2019/08/05

未来を育てる──北の丸公園

2019.7.20【東京都】──地下鉄 東西線を歩く_35

 北の丸公園周辺は、濠の内側が庶民向けに解放される地域で(環境省管理の国民公園)、日本武道館、科学技術館、東京国立近代美術館など、未来を育てる施設が整備されます。



 いまにも雨が降り出しそうな空模様なので、千鳥ヶ淵のボートに乗る人は皆無です。天気が良ければ水面にも緑が映り圧倒される景色になります。

 観覧自由に誘われ入った武道館(何十年ぶり?)では、全日本少年少女武道錬成大会が行われています。コンサートに足を運ぶばかりで、目的とされる「心身錬磨の大道場」の活気・熱気を初めて体感しました。武道には合気道・弓道・空手道・柔道・銃剣道・少林寺拳法・なぎなたが含まれます。
 右は、掛かり稽古(掛かり手が一方的に攻め、元立ちの師匠はあまり隙を作らない)を採点する様子。

 1964年東京オリンピック柔道競技会場として建設されて以来、様々なイベントに利用されますが、武道に限らず様々な聖地として記憶されることから、若人の育成という面では目的は達成されているように。


 昨秋訪問時に紅葉の名所と知ったもみじ山の緑は鮮やかで、近頃京都で売りにしている青もみじの季節もキレイそうなので、新緑の時期にも訪れたいと。

 以前付近は関東の守護神 築土神社(つくど)の敷地でしたが、家康に関東代官屋敷とされ、明治期には近衛師団(天皇を守る部隊)の兵営地となり、現在も残る旧司令部の建物は東京国立近代美術館工芸館に利用されます。下は敷地にあるオブジェ。
 1969年昭和天皇の還暦にあわせ開園されたもので、公園としての歴史は浅いようです。


 右はオブジェではなく、2014年大手町の気象庁から公園内に移転した「東京」の気象観測施設(降水量、気温 等々)。東京の気象観測は明治8年赤坂に始まり、皇居内、竹橋を経由し、1964年から大手町で行われました。
 気象庁移転に伴うとはいえ(移転先は2020年完成予定)、大手町と比べるとこちらの方が涼しそうで、その差は北の丸公園の年平均気温は0.9℃低く、湿度は5%高くなるため、その傾向から算出した数値を補正し記録に残すそうです。
 肌で補正値を超える差異を感じ、「実際はもっと暑い」と口にする人が増えたと感じるのは、自分もそのひとりだからか……

 科学・技術系の展示好きには、科学技術館の誘いは無視できません。子供たちの反応は正直で、関心の高低がわかりやすいので(右の錯覚体感は不思議さが人気)、展示の工夫にもやりがいがありそう。

 現在の自動車に搭載される制御用の電子部品(下)は、熱・振動に弱いため障害による誤動作の恐れがあり、パーツ数が格段に増える自動運転車では危険性も高まるため、事故を防ぐための安全装置が重要になります。
 社会問題化し、今後も増えそうなヒューマンエラーを防いでもらいたいとの、SF的な願いがAIにより実現しそうですが、その時点でAIにナメられていそうと。SF的な世界に潜む恐ろしさの一端を、リアルに感じ始める時代かも……





 荒川の砂町水辺公園(東西線鉄橋近く)で行われるため、帰宅の電車で「今日はやけに混んでる」と感じた方は多いのではないか。ですが、車窓から大きな花火が見えると嬉しかったりします。1時間程度なので場所柄に合った規模とも。
 来年は、TOKYO 2020開催中のため6月に開催するそうで、季節感の違う花火はどう見えるのか楽しみに(上は玄関前の廊下からスマホで)。

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