2019/11/04

駅前は誰のもの?──西荻窪

2019.10.26【東京都】──地下鉄 東西線を歩く_48

 西荻窪駅周辺は、生活には便利ながらも窮屈な印象があり、少し離れた住宅地に接する店舗のゆったりした雰囲気に魅力を感じるのは、時代の感覚という気もします。


 荻窪駅北側は闇市から発展した庶民主権の町で、東側の荻窪銀座商店街にはアーケードが残ります(荻窪中華そば春木屋はこの付近)。女性は引きそうなルックスですが、メニュー&値段は魅力的に見えます。
 西側にはルミネタウンセブン西友があるので、ひと通りの買い物はできそうです(付近も闇市だった)。映画館の旧荻窪オデヲン座もこの付近でした。
 右は駅北側に伸びる教会通り(←リンク先にこの店の写真があった…)のクリーニング店。下は飲み屋の飾り。
 付近で夜のお勤めらしき女性を多く見かけるのは、新宿周辺に通いやすいためか?


 右の神明(しんめい)天祖神社は、戦国時代に移り住んだ伊賀(三重県)の農民が、伊勢大明神(天照大神 あまてらすおおかみ)を祀ったもので、のちに紀州徳川家の領地となり、阿佐ヶ谷を含め伊勢信仰が定着したように。
 10月15日の例祭に行われる、かがり火を焚いた里神楽(民間人による神楽)は評判らしく、祭を終えたばかりの境内は、大掃除後のようにスッキリしています。
 以前付近には、桜の木を植えた「桜の馬場」があったそうで、周辺の地に巨木が健在な様子からも地域の中心だった名残がうかがえます。

 下はベルク・バイオリン工房で、リンク先に初心者セット 10万円前後、おすすめ 30〜100万円程度(新作・中古)とあり、素人が想像できる範囲内と。
 そこで目にした分数バイオリンとは、子供用サイズのことで(6サイズある)、使用期間が短くても買い替えは必要ですから「レンタルないの?」と思うも、それでは身が入らないかと……

 右は赤サビをまとうような鉄板で覆われる建物(一般の住宅らしい)。住宅街から行儀のいい印象を受けるのは、同時期(高度成長期?)に建てられたためか?


 西荻窪駅正面にある南口仲通街(右)は、間口が狭く、長さも100m程度のごちゃごちゃした商店街ですが、駅への通路なので人通りはあります。
 アーケードに吊り下げられるピンクの象(3代目)は、神輿を担げない小さな子供達が山車として引けるよう作られたもので、ピンクとされたのは、祭りで使う赤・白のペンキを混ぜたためらしい(初代は黄色だったそう)。
 足にしがみついている仔象には「にしぞう」という名前があるらしい。
 以前西荻には5軒の映画館があったそうです。

 西荻窪駅は、高円寺駅、阿佐ヶ谷駅と同時期に設置されますが、駅周辺には当時の区画がそのまま残されるように見えます。南口の小規模店舗が軒を並べる一画は、高度成長期の労働者には欠かせない空間で、わたしも引かれる中央線沿線の雰囲気が健在ながらも、公共性を考えると区民の利便性も考慮すべきと。
 狭い道路にバスを通したため、一方通行でもスムーズに走れない道路状況に、整備すれば車が増える心配はあるとしても、バスは通してあげたいと。
 折しも、1966年に決定した道路拡張計画が動き出したそうで、周辺地区は動揺しているようです……


追記──首里城炎上

 勢いよく燃える姿を目にし、ショックを受けました。
 沖縄の人々の落胆は想像以上と思いますが、「燃えたものは仕方ない」「早く再建したい!」との意欲には、戦争で焼失した首里城の姿を重ねているようにも感じられます。
 支援の輪が広がり、多くの人々の気持ちが再建につながったとしたら、「沖縄をなめきった国の姿勢」とは違う、国民主体の一体感が生まれるのではないかと……


追記──ラグビーW杯2019閉幕

 44日間という長さを感じなかったのは、毎週末の盛り上がりを楽しみに一週間を過ごせたからではないかと。
 今大会の成功から「Tokyo2020もこうすればいいのか!」の自信を得たので、今回以上の「おもてなし」で盛り上げられそうと。
 前回大会日本のヘッドコーチだったエディ・ジョーンズの印象は良かったが、準優勝のイングランドに引き抜かれたのでは仕方ないと感じたように、今回のジェイミー・ジョセフが引き抜かれたとしても、次回大会も、新たな勇姿を見せてくれることを楽しみにしています!

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