2020/05/25

とりあえず、緊急事態宣言解除

2020.4.29【東京都】

 緊急事態宣言がすべて解除されました。感染対策においては「チーム大阪」の取り組みが際立った印象を受けました。お上の命令には耳を貸さなくても、吉村知事の言葉に対し「確かにそうや」の団結力は見事でした!(「#吉村寝ろ」の声も)👏👏👏
 有事に首長の指導力が明確になることがよくわかりましたが、はてこの国は?


 前回の続きで、荒川西岸(江東区側)を大島小松川公園から下ります(宣言解除前です)。
 展望の丘(上・右・下)は盛り土の上に整備された公園で、上の安藤泉 第27回UBEビエンナーレ2017出品作「ムー大陸よりⅡ」は、19年に移設されたもの。

 右は丘から眺めた小名木川で、一直線に隅田川の清洲橋付近まで開削されました。曲げる必要もないが、曲がったことを嫌う江戸っ子気質に通じるようにも。
 普段は、水陸両用バス「スカイダック」が川へダイブする場所でにぎわいますが、もちろん休業中。活気のあった光景を思い起こすと、現在の異常さがよくわかります……


 上は丘の上に保存される旧小松川閘門(こうもん:荒川と旧中川の水位を調節し船を通行させる水門 昭和5年)。
 後継である下の荒川ロックゲート(2005年)は最大3.1mの水位差を調節可能で、阪神淡路大震災クラスの地震でも支援活動を可能とする設計だそう。
 この日は船が少ないため見られませんでしたが、サンダーバードマイティジャック(リンク先Youtube)を想起する大量の水が増減する様子は、見ていて飽きません(ガキの感性のまま……)。


 下は、旧葛西橋が架けられた付近にある仮設の桟橋群で、以前からの漁師、遊漁船、屋形船等が係留されています。荒川下流には堰がないため入江のようなもので、流路も平坦なため戸田橋付近まで潮の影響があるそう。
 工場排水等による汚染で、一度は「死んだ海」とされましたが、時折東西線の車窓から貝を採る船が見られ、岸から糸を垂れる人も多いので、水質はかなり改善されたようです(臭いはない)。奥に見えるのは、現在の葛西橋と清砂大橋。


 荒川西岸(江東区側)には広い河川敷が整備されているため、多少人出があっても密な状況にはなりません。
 天気がよければ、クラスター発生源と叩かれた屋内のフィットネスクラブでなく、広い川面を眺める方が気持ちいいし、息の詰まる日常を忘れられそうです……


 とりあえず緊急事態宣言は解除されましたが、これから多難な道のりが始まります。
 梅雨の季節に地下鉄のラッシュが戻り、冷房を最強にしても窓全開でマスクとなると、体調(精神面も含め)を崩す人が出てきそうです。飲食店でも利用者の安心のために席を開けると、100%稼働しても売り上げは以前の半分以下にしかなりません。
 これまではみんなで我慢してきましたが、これからは知恵を出し合ってキツイ状況に立ち向かうことになります……


追記──ラスト 志村けんさん

 連続テレビ小説『エール』の志村さん出演も最後となりました(ではないかと…)。
 山田耕筰 役(役名:小山田耕三)をシリアスに演じる姿が最後というのは、この先の夢(いかりや長介さんのような演技者としての将来性、山田洋次監督映画の出演を含め)を摘まれたように感じます。
 特段のファンでなくても、ふり返ったら「変なおじさんだったりして?」(リンク先Youtube)、激しく机を叩くシーンに「タライが落ちてくる?」など、人を笑わせることが好きだった方に対しては、笑いを連想することが追悼になるのではないかと……
 そんな役柄でも、アドリブでのイタズラっぽい表情は、さすが! と印象に残ります。
 ありがとうございました!

2020/05/18

安心感を与える工夫を!

2020.4.29【東京都】

 大島小松川公園は荒川の対岸にありますが、江東区との境界は旧中川のため本公園は江戸川区との両区にまたがります。


 この時期の花が整備された公園は、日差しを受け絵画のように見事です。
 下のネモフィラは素晴らしいが、やはり国営ひたち海浜公園の、丘を埋め尽くす絶景を一度体験してみたいと(コキアの紅葉もぜひ!)。

 海抜0m地帯の避難場所とするため大規模なかさ上げが行われましたが、有毒物質が埋められた工場跡地のため、無毒化処理後も大雨時などに染み出しているそうで、それゆえ表面だけは飾っているようにも……


 外出自粛中とはいえ天気のいい連休なので、人出は多く感じますが、広大な公園には密な印象はありません。荒川河川敷をジョギングやサイクリングする人も、普段通りの光景に見えます(西岸の方がゆったりしている)。
 こんな状況から「気のゆるみ」が生じるかもしれないので、子どもたちには「新しい生活様式」を習慣づけておく必要性がありそうです。「密ですゲーム」等を浸透させ、普段から遊びのように「密です!」の意識を持たせられたら、と思ったりします。
 東大島駅前のコンビニは密でしたが、店舗が少ない場所では工夫が必要になります。


 旧中川は池のような親水公園で流れもないため、普段はカヌーやボートを見かけますが、現在は航行禁止のようで姿はありません。
 荒川東側の西葛西方面にも旧水路を整備した公園は多くありますが、施設化(グラウンド等)され緑地は少ないため、だだっ広い公園に魅力を感じます。


 上はまだ若い木ですが全部桜と思われ、花の季節はキレイだったことと(これが全部育った桜の森はどんな姿になるのか?)。
 来春は普段通りに、花の光景をみんなで楽しめることを!


追記──不安を感じる中での、39県緊急事態宣言解除

 安全宣言ではないため、「まだ早いのでは…」という戸惑いの声も多いようですが、生活のためにも商業活動再開は必要です。
 人の接触を減らすため、商店街を無人にしたり(会計だけ有人)、ドライブスルー方式のテイクアウト弁当モールをグループで運営するなど、利用者の不安を和らげる様々な工夫が始まりました。互いを思いやる気持ちを持って、段階的な活性化を実現させる必要があります。
 日常としては、ウイルスの危険性がインフルエンザ程度(ワクチンができて、1週間程度で社会復帰できる状況)となるまでは、「新しい生活様式」での用心が必要になりそうですが、高齢者の危険性低下は難しいでしょうね……

2020/05/11

アフターコロナを思い描いて

2020.4.25【東京都】

 帰省しなかった都市部の家族、再会をあきらめた故郷の家族、旅行を中止した人々、かきいれ時に休業する店舗 等々の辛抱によって、経験したことのないゴールデンウィークが実現できました。これを無駄にしないためにも「新しい生活様式」を続ける必要がありますが、地方の自治体から制限解除が聞こえた途端、緩みはじめたようにも……

 近所に葛西親水四季の道とされる遊歩道があり、その先は旧江戸川中州の妙見島(産業廃棄物の島の印象)に通じるので、一度歩きたいと思っていました。
 その道は、旧江戸川と中川を結んだ旧長島川を整備したもので、人工の水路、水遊びできるミニプール、小学生が稲を育てる田んぼ(今年はどうするのだろう?)等が整備されます。送電鉄塔「長島線」の名称由来らしい。

 初めて歩く葛西駅東側の遊歩道は短く物足りないが、以前からの生活の営みを感じることができます。右は桑川神社の富士塚。


 上は旧江戸川から旧長島川が分岐した付近で、左が妙見島になります。付近にはコロナ感染が広がった当初、目の敵にされた屋形船が多く係留されています。3密の条件が揃うのは確かですが、窓を開け放てば回避できると思うので、こんなことで江戸時代以来の文化が衰退して欲しくないと。
 一方で釣り船は営業しており、船上でのソーシャルディスタンスが保たれれば問題はなさそうですが、釣り客は多くないようです。


 上・右・下は新川(旧江戸川と中川を結ぶ人工河川)で、行徳塩田の塩を江戸に運ぶ「塩の道」としてにぎわいました(成田参詣などの行楽客も利用した)。上は旧江戸川(東水門)から水を取り込む様子で、地盤沈下以前から旧江戸川の水位の方が高く、無風時は東行きの通行ができないため、曳船する業者もあったそう。

 そんな往時の様子を伝えるため、木造の橋がいくつも架けられています。ウッドデッキのように踏みしめる感触や、板のきしむ音には味がありますから、保守管理は大変かもしれませんが続けて欲しいと。


 新川の両岸には「新川千本桜」とされる桜並木が整備されており、右の新川さくら館はイベントや文化活動 等を目的とする施設ですが、桜まつりは中止になり現在は休館とされています。

 日差しの強い日に絞りが効かないスマホカメラに、バカチョンカメラを思い出しました……


追記──アフターコロナを思い描いて

 「新しい生活様式」を違和感なく受け入れる習慣が身につき、ウイルスに対する知見も広がり情報は格段に増えましたが、その分新たな不安も増えたように感じます。抗体検査の動向から、熱のない体調不良でも「感染しているかも?」と考えたり、「抗体があっても再感染しないとは限らない」、PCR検査「陽性→陰性→再陽性」等々の情報には、精神が不安定になるばかりです。
 ともかく病院の状況が平時に戻るまで「新しい生活様式」を続け、救急車がたらい回し(患者にとっての医療崩壊)にされない状況に戻さねばなりません!
 連休中は帰省ラッシュや渋滞もなく、ガソリン等のエネルギー消費量が極端に落ち込んだインパクトは大きいもので、アフターコロナには社会が大きく変わりそうですが、「新しい生活様式」がベースとなることと……

2020/05/04

自由を取り戻すために

2020.4.19【東京都】

 われわれの取り組みが試されるゴールデンウィークに突入しました。各自治体は可能な限りの厳戒態勢(施設閉鎖 等)や呼びかけをしていますから、状況の推移は各個人の判断次第となりそうです……


 この日は中川・荒川の堤防を歩きましたが、「ここなら大丈夫!」と考える人が多く見られます。前日の土曜日が一日中雨だったこともあり、散歩したい条件が揃っていました。

 上写真の手前は旧葛西海岸堤防の遺構で、奥の地下鉄東西線の荒川中川橋梁は以前の海に通されたため、埋め立て後の陸の中まで続きます。軟弱地盤に建設するため、橋脚の基礎は地下72 mまで打ち込まれたそう。旧利根川が流れ込み、未固結の分厚い砂泥が堆積する場所なので、その深さで安定した地盤にたどり着けたのだろうか? とも……


 堤防の遊歩道に、散歩(ウォーキング)、ジョギング、サイクリングの密度が普段より高いのは、風通しのいい場所として思い浮かぶためかと(考えることは皆同じ)。そんな環境でも、群れようとする(密を作りたがる)人たちは、どこに行ってもリスクと密であることを理解すべきと。

 首都高速中央環状線は、かつしかハープ橋で荒川・中川を仕切る背割堤に渡りますが、堤の終点で江戸川区側に渡る場所(上)には、橋らしさも名称もありません。


 上は、荒川の最下流に架けられるJR京葉線の鉄橋。南側に広がる東京湾からの風対策に防風柵を設置したことで、強風による運転見合わせの頻度は少なくなりましたが、それでもよく耳にします(河口から2番目の鉄橋の東西線でも数年で何度か止まりました)。風当たりの強い場所ながらも、トンネルにできない理由があるようです。


 中は見えませんが、オリンピック競技施設として整備されたカヌー・スラロームセンター(リンク先Youtube)の外観です。
 リオ五輪メダリストの羽根田 卓也 選手が「こういう施設が欲しかった!」と絶賛した施設なので、コロナ収束後にはカヌーの聖地になって欲しいと……(観覧車は営業停止中)


 堤防の歩道は河口付近で葛西臨海公園に入ります(荒川の河口は若洲海浜公園近くの東京湾になるそう)。4月25日から駐車場が閉鎖され、5月2日に訪れた際には「いつもこれくらい空いていたら!」と思うほどの効果が出ていました(葛西海浜公園(人工干潟)は4月11日から閉鎖)。

 「運動」と「遊び」の線引きは難しいが、「ルール」を守れるかが分かれ目で、子どもや恋人がはしゃぐ姿を「大目に見る」行動を抑制する事は、妥当な判断かと。
 ですが、「浮かれ気分」が押さえつけられる状況は、「欲しがりません勝つまでは」のように背筋が寒くなりますから、自分たちの努力で一日も早く「自由を取り戻そう!」を合言葉にすべきと……


追記──緊急事態宣言 延長

 首相が「われわれが…」と切り出したのは、「自分たちは貢献している」意思表示のようですが、そこは「国民の皆さんの努力により…」とするべきではないかと……