2020/07/06

東京は怖いところだから……──北千住

2020.6.27【東京都】

 周辺で見かける外国人に西洋人が多いのは(東洋系の人は一目でわからない)、古いものを好む傾向のためではないか(家賃も安いらしい)。歴史あるものがきちんと主張し続けられる町が、23区内にあることが素晴らしい!



 6月末なので、先日立ち寄った千住神社の「夏越の祓(なごしのはらえ):年越の祓と対となる無病息災を祈る神事」で、もちろん「疫病退散!」を。祈りとともに行動を戒めることで(夜の街に出かけない?)、この国の民は存続してきたのだと。
 神職の方が鳥居のしめ縄に「紙垂(しで):紙の飾り」をつける作業中でしたから、準備を始めたばかりかも。あまり盛り上がらないのかもしれないが、門前の「夏詣(なつもうで)」のぼりは、うまい表現・提案と拍手です!(2014年浅草神社で提唱され、今年で7年目だそう)

 右上は、旧千住郵便局電話事務室(車の通路)で、現在はNTT千住ビルとされます。郵便事業と電信電話を包括していた旧逓信省時代( 昭和4年:1929年)の建造物で、外壁は全て手焼きのレンガだそう。

 旧日光街道は、駅前商店街きたろーど1010:←せんじゅ」を境に、南千住(隅田川)方面は「千住ほんちょう商店街」、北(荒川)方面は「宿場町通り」とされます。
 南側は新しい建物の門口に、以前の木製の看板(商売や屋号)が並びますが、北側には古い建物の商店が現存します(右は衣料品店)。

 右は、吉田絵馬屋門口の柊鰯(ひいらぎいわし)。柊の棘で鬼の目を刺し、鰯の臭気で鬼が近寄らないとされた節分の魔除け。かなり古そうですが、まだ効き目はあるのでは? 長圓寺門前にあるめやみ地蔵の絵馬は、こちらで描かれたそう。
 長圓寺の観音像を説明してくれた地元の年配の方は、「足立区は古いものを壊すことしか考えてない」と憤慨しますが、23区内ではもっとも江戸の風情が残される地域と思われるので、現存のものを可能な限り残してもらいたいと。
 この向かいにある横山家住宅は文化財。

 右は荒川に架かる鉄道橋で、手前から地下鉄千代田線+常磐各停、常磐快速線、つくばエクスプレス(常磐線各停と快速の乗り換えが難解だった記憶があります)。
 江戸時代は千住大橋が、佐倉街道、日光・奥州街道、水戸街道が通る交通の要衝でしたが、現在では北千住が東方面へのターミナル駅となっています。
 奥には東武伊勢崎線の鉄橋があり、半蔵門線が押上(スカイツリー前)駅、日比谷線が北千住駅からの乗り入れ、ゴチャゴチャしているところに、「東武スカイツリーライン」の名称で、利用しない者には理解不能に……(北千住に駅のない京成線が絡むとさらに…)

 北千住を舞台とした曲に、あいみょん『ハルノヒ』(リンク先Youtube。クレヨンしんちゃんの映画主題歌)があることを、帰ってから知りました。飾らない等身大のラブソングの舞台として、文句は無いも華やかさもない街の選択(恋愛にも通じる)は、ふさわしいと感じます(しんちゃんの舞台は東武線の春日部だそう)。
 世代も年代も違いますが、恋愛ソングは心に引っかかってきます……

 右はずっと川を眺める若い女性たち。「どんな未来が こちらを覗いてるかな」(ハルノヒ)が似合いそうですが、「これ、おいしいねぇ〜」「また食べたい!」ってところかも。


東京は怖いところだから…

 大都会のオアシスなのでしょうか、自粛解除と同時に夜の街へ繰り出した若者たちの間に、あっという間に感染が拡大したように見えます。そんな当事者を除く都民・国民が恐れていた悪夢が、現実となりそうな気配です。
 ようやくディズニーランドも再開しましたが、「東京土産の持ち帰り」「迷惑な持ち込み」も全国に広がっているようで、「東京は怖いところだから、行っちゃならねぇ」の、地方側の自衛策は理解できます。さらに「東京もんに近づくな:東京差別」の状況となったら、地方出身者には四面楚歌の状況となってしまいます……

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