2019/12/16

令和を実感できた大嘗宮

2019.11.30【東京都】

 紅葉散策をしようと皇居東御苑〜北の丸公園を考えていたら、「大嘗宮一般参観及び令和元年秋季皇居乾通り一般公開」とのことで、その流れに乗りました。


 地下鉄から地上に出て、大手町のビル街より日向を歩きたかったが、かなり手前から「大嘗宮見学はこちら」と誘導されます。大嘗宮一般参観に、この日から皇居乾通り一般公開が加わるため、混雑を見込んでいたようです。

 東京駅前の行幸道路のイチョウ並木が鮮やかなので、より道を。葉の色づき具合(時季)と、日差しの具合(時間帯)が合えば、駅舎の赤れんがとイチョウの配色はキレイな絵になりそうです。緑の季節もよかったし新緑も映えそうと感じるのは、背の高い並木によるもので、造園を含めた都市設計に感心させられます。

 以前の乾通り一般公開で渋滞した手荷物検査場の混雑は改善されましたが、坂下門を通る際の多少詰まった感は、狭き門ゆえ仕方ないのかも。
 皇居内では、従来の乾通りとは別に桔梗門方面の通行も可能なため、乾通りを見ずにそちらへ向かいます。
 右の富士見櫓は本丸南端に位置し、天守焼失後は代替施設とされ、名称通り富士山の眺めがよかったようです。近づけなくなった本丸広場よりも(以前はそばまで行けた)、石垣に建つ姿に威厳を感じます。
 右は露出オーバーの失敗作ですが、普段入れない場所の記録に残しておきたいので。


 大嘗祭についてはメディアの様々な解説のおかげで、皇室行事としての必要性は理解できましたが、施設関連費の27億円を議論せず拠出した予算措置には疑問を感じます。秋篠宮の「宗教色が強いもので、国費で賄うことが適当かどうか」、天皇の私的生活費の「内廷費」から支出されるべき、との考え方は時代にふさわしく、「議論の必要なし」と金を出すことが政府のアピールになるとの考えは、時代を見誤っています。
 皇位継承関連費166億円はかなり高額ですが、今年の漢字に「令」を選ぶ国民の高揚感を生み出しました(肯定的な見解です)。


 新天皇が国家・国民の安寧・五穀豊穣を祈念する秘事は、結界の中で行われるため場所を選ばないようです(背後は大手町ビル群)。儀式は天皇制をアピールするもので、国内に限らず海外メディアにも取材してもらうため、東京の真ん中で行なわれたようにも。
 羽田空港にある礼拝スペースのように、信仰心を持つ者の祈りの場を確保することは可能だが、それは信仰対象はどこにもいるし、どこにもいない、と受け止めることもできます。そんな懐疑的な見方を払拭するためにも、儀式(イベント)は盛大に見せる必要があるのかもしれないと……(納得するには行事を理解する必要があります)


 昨年同じルート(皇居乾通り〜北の丸公園:上)を一週早く歩いた時との比較では、イチョウは見頃、モミジはまだの印象ですが、季節の進み具合に大きな違いはないように。
 毎年必ず見頃はあっても、訪問時に出会えるとは限りませんから、ブツブツ言うことで季節感を楽しめばいいのではと……


 現在日本武道館(1964年)はTOKYO2020に向け、改修工事(屋根改修、天井耐震化、バリアフリー化)・増築工事(練習施設)が行われています。柱のない施設の耐震化工事は大変そうだし、どこを通っても階段が多くバリアだらけの施設なのも確かです。
 工事は2020年6月までの予定で、オリンピック・パラリンピックは観戦できなくても、武道大会の際にのぞいてみたいと。


追記──吉野 彰さんノーベル化学賞授賞式

 受賞の知らせを受けてからの笑顔は、「雲の上を歩くような気持ち」によるらしいが、授賞式後の引き締まった表情には、使命感を胸にした覚悟のようなものが感じられました。
 想像ですが、大きな影響力を身につけた人の行動には、これまで以上の責任感が必要なようです……


追記──ONE TEAMパレード(ラグビーワールドカップ日本代表)

 改めて魅力的なキャラクターを持つ連中の集まりと再認識しました。フィールドの厳しい表情とは別人のように泣きじゃくる姿には、男でもキュンとくる可愛さを感じたりします。
 彼らを輝かせるのは「ラガーマンシップ」との理解が広まれば、健全な精神育成の追い風になることと……

0 件のコメント: